試験装置のPQの解釈が難しい理由を考えてみた

試験装置のPQ(Performance Qualification)の解釈が難しい理由を考えてみた。あくまでも、個人的な推測であり、まともに受け取らないでほしい。だから、今日は個人の随筆の証拠を「だ調」の文章で残そう。

解釈が難しいのは、GMPにはいろいろな情報があるからじゃないか。これが第一の原因だ。

そして、第2の原因は古くからある装置のIQ、OQ、PQのイメージが染み付いているからだろう。

装置のクオリフィケーションはアメリカからやって来た。アメリカにとってPQはPPQ、すなわちプロセスバリデーションの一部と位置づけられている。これをEU GMPは最近まで「装置のバリデーション」と言っていた。

EUにおいては、PQは独立したものという定義がある。また、PQはOQの延長線上で行ってもよいとしている。だから分析機器のPQは論理的にありえるわけだ。

アメリカのGMPでは、PQはプロセスバリデーションなので、分析機器のPQはなかった。

この両者を一括した時に、分析機器のPQの解釈が難しくなってしまう。これがそもそもの原因だ。

これは以前の話である。今やアメリカもEUと足並みを揃えて、分析機器のクオリフィケーションにはPQが存在する。現在のグローバルな考えは、ここに来ている。

EUにおけるPQの定義は、実際のマテリアルやプラセボを使用して行い、システムの一貫性を見ることである。これが、分析機器のPQにも当てはまる。

これを単純に解釈すれば、ワーストケースで実際のマテリアルを使用して試験を行い、システムの一貫性を確立するということになる。

その方法はと言えば、いろいろある。会社で方針を決めればいい。直線性と再現性がとれれば、だいたい確立できるだろう。

もし不安があれば、USPやGAMP5が拠り所になるかもしれない。