ベリフィケーションとクオリフィケーション<その2>

ちょっとイメージしてみましょう。

(移転元)分析法バリデーション→移転→(移転先)分析法バリデーション:メソッドバリデーションは共同で行います。

局方の試験法(バリデーション済み)→採用→ベリフィケーション:確認することはバリデーションと同じパラメータ。

PPQまたはPV(プロセスバリデーション)→ライフサイクルアプローチ→継続的ベリフィケーション(オンゴーイングプロセスベリフィケーション):バリデーション後は、ライフサイクルを通じて継続的にバリデーションの状態を維持していることを確認します。

勘が良い方は、これを見て「なるほど」と合点がいったかもしれませんね。

仮説して検証するというと私たち製造所で働く人は、「それはバリデーションだね」と考えます。でも研究開発の人は、多分「それはベリフィケーションだね」と考えるでしょう。

蛇足ですが、解釈に役立つと思いますので、お話します。「バリデーション」という言葉が日本にやって来たのは(W)、1980年代のことです。FDAの現在の形になったCGMPの制定が1978年です。そのCGMPの中に「バリデート」という言葉が登場しました。医薬品GMPでは、この「バリデーションまたはバリデート」は、初期のころ「検証」と訳されていました。ちなみにISOでは「妥当性の確認」と訳していました。

バリデーションを検証と訳してしまったので、仮説-検証がバリデーションのイメージになるのはしょうがないかなと思います。しかし外の世界では、仮説「ハイポセシス」、検証「ベリフィケーション」と言っているんです。

その後、"validation"は「バリデーション」とカタカナで訳されることになります。法律の中でカタカナが登場したのは、このときではないでしょうか。いろんな理由で日本語にできなかったのだと思います。検証って言えなくなったんですよね、多分。カタカナになった経緯はわかりません。

閑話休題

結構な字数になりました。この続きはまたの機会に。なかなか本題に入れませんね。m(_ _)m