GMPを勉強しよう-改正GMP省令

…あれ?これでいいのかな。と思いましたか。「同一性を確認する検体」って、同一性確認試験のサンプルかしらん…

前回の話はここで終わってしまいましたね。

「同一性を確認する検体」って、同一性確認試験のサンプルですか?

そんなことは言っていませんね。しかし、そう発想した人もいるでしょう。そして、そう思わない人もいます。すでに持っている情報や知識が、先入観を与えているかもしれません。注意のしどころです。

では、そう発想した人は間違っているのですか。いいえ、この時点では間違っていません。定義は、否定もしていないからです。そうです、言ってもいないし、否定もしていないのです。「『同一性を確認する検体』って、同一性確認試験の検体」かもしれないし、そうじゃないかもしれません。これだけでは判断できませんね。それが用語の定義に書かれているので、厄介なんです。だから、1回目の通読でマークしたのですね。

ここで言いたいことがあります。「同一性確認試験のサンプル」と発想した人と、そう思わなかった人で、すでに意見が異なります。どちらが正しいではなく、ここからの推論は異なる2つの解釈を生んでしまうということです。GMPの誤解は、こんなところからも生まれてくるんですね。

話を進めていくと、このような疑問をすでに持った人(組織)がいて、質問しています。ですから、その質問に応えている「パブコメに関する当局の考え方」を参考にして正しい解釈をしましょう。