FDA Warning Letter:OTC(米国):品質管理試験;原料の受入試験;安定性試験;品質部門
今回の対象会社は、米国のOTC製造施設です。今回指摘されたOTC医薬品(”Medicated Pain Relieving Oil Extra Strength”、”Medicated Pain Relieving Oil Sensitive Strength”)は未承認のものです。
指摘は、1)品質管理試験; 2)原料の受入試験; 3)安定性試験; 4)品質部門に関する4項目です。
WL#: NA
日付: 2018年7月3日
発行オフィス: Division of Pharmaceutical Quality Operations IV
対象会社: bB BioChem Laboratories Inc.
対象品: OTC医薬品(未承認)(米国)
査察期間: 2017年12月12日~18日
回答受理日:2018年1月9日
GMP違反:4項目
掲載サイト: https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm613546.htm
<指摘事項の解説>
1.この会社は、適切な試験を実施していませんでした。 (21 CFR 211.165(a))
上記2種のOTC医薬品は、各バッチの有効成分の力価と確認試験を含む、適切な品質管理試験を実施せずに出荷していました。
2.この会社は、コンポーネントの同一性確認試験をしていませんでした。また、コンポーネントの供給業者の分析の信頼性をバリデートしていませんでした。(21 CFR 211.84(d)(1)&(2))
APIとコンポーネントを含む入荷原材料の試験をせずに、供給業者の分析証明書(COA)を知らんらいしていました。また、入荷原材料の規格書も持っていませんでした。
3.この会社は、適切な安定性試験によって医薬品の有効期間を保証していませんでした。(21 CFR 211.137(a)).
安定性試験プログラムを確立していませんでした。手順書もありません。これらの製品は3年間の有効期間をサポートする安定性データも持っていませんでした。
4.品質管理部門(QCU)を確立していませんでした。 (21 CFR 211.22(a))
品質部門の役割、責任、権限を定義した手順書を持っていませんでした。バッチの最終処分を決定するためのプロセスがありません。また、変更管理、苦情、供給業者の適格性評価、回収、年次製品照査などの基本的な製造作業に関するシステムと文書化を確立していませんでした。