FDAガイダンス要旨:査察妨害行為に関するドラフトガイダンス 20130712 (その3)
ドラフトガイダンス
Circumstances that Constitute Delaying, Denying, Limiting, or Refusing a Drug Inspection, July 12 2013
3. 査察を遅らせる行為(Delay of Inspections)
パラグラフ(64~66)
- 遅延は多くの理由によって発生する。なかには、施設が管理不能((“..)φ;施設の意図した操作によるものではない)なものもある。
- しかし、所有者、作業者、代理人が査察を遅らせた場合は、法のセクション501(j)のもとで医薬品は不適合とされる。
A. 事前通知された査察のスケジュールを遅らせた場合(Delay Scheduling Pre-announced Inspections)
パラグラフ1(69~73)
- 法は求めていないが、FDAは施設のマネジメントに前もってコンタクトし、査察の事前通知をするかもしれない。
- この事前通知は、査察プロセスを円滑に運び、適切な記録や回答者を用意することが目的である。
- 普通、医薬品の査察(承認前、許可前)と外国施設の査察の多くは、査察官が訪問する前にスケジュールが組まれている。
パラグラフ2(75~88)
- 海外施設の場合には合衆国の代理人も含め、施設のマネジメントに書簡をおくるなど、FDAは査察の事前通知を計画するように努めている。
- FDAのゴールは、提案した査察開始日以前の妥当な時期に、施設にコンタクトすることである。
- FDAは、天候、安全保護の状況、休日、非就労日、キャンペーン製造の予定など、その場所の条件に対応しようとしている。
- たとえば医薬品が不適合とみなされるような、査察の事前通知スケジュールを遅らせる例は、次のようなものであるが、これだけとは限らない:
- 施設が提案した査察開始日に同意せず、且つそれができない合理的な説明をしない場合。
- 査察のスケジュールを立てたあとで、施設が合理的な説明をせずに開始日を遅らせるリクエストをした場合。
- FDAがコンタクトしようとする施設の指定された窓口担当者を、施設が応えない場合。
B. 査察中に遅延化を図った場合(Delay During an Inspection)
パラグラフ(92~109)<一部略>
- 医薬品施設内では、FDAは医薬品の不適合、不正表示や法の違反などを査察する幅広い権限を有する。
- 査察開始の前または後で、FDA査察官が施設内で妥当な方法で査察することを妨害するような施設の所有者、作業者または代理人の行為は、査察の遅延化行為とみなす。
- それは、はじめのうち施設の従業員に些細な混乱や不便をきたすようなことが、現場で見られることをFDAは知っている。
- 施設がFDAのリクエストに誠実に応えようと努めた結果乗じるマイナーな遅延は、一般的に合理的ではないとみなされない。(“..)φ;二重否定だジェ(FDAは真面目に対応した結果遅れるのはしょうがないと認めている)。
- 事例は次のようなものであるが、これだけとは限らない:
- たとえその区域が作業中であっても、FDAが査察権限を有する区域であれば、FDA査察官が施設のある区域に立ち入ることを、施設が特定の日または時間まで許可しない場合。
- 施設が、遂行可能な査察を妨害するような不当な時間、必要な文書や対応者なしで、FDA査察官を会議室に置き去りにした場合。
C. 記録の提示の遅延化を図った場合(Delay Producing Records)
パラグラフ(92~109)
- 査察の準備と施設の査察で重要なことは、医薬品が不適合、不正表示、法に違反しているかを示す、紙のコピーと電子記録、ファイル、書面のレビューと収集である。
- 例えば、逸脱、州間取引、製品の表示と宣伝の証拠文書を集めるために、そしてさまざまな活動の責任団体を特定するために、記録が必要である。
- リクエストされた記録、特に他の場所に保管されている記録を提示するために、施設が妥当な時間を必要とすることをFDAは認めているが、合理的な説明なしにFDAへの記録の提示が遅れることは、査察の遅延化を図ったとみなされる。
- 事例は次のようなものであるが、これだけとは限らない:
- 査察中にFDAが有する特定の妥当な時間枠内で調査する権限で、FDA査察官が記録をリクエストしたが、施設が適切な正当化をせずに、FDAがリクエストした時間内に記録を提示しなかった場合。
- FDAが法のセクション704(a)(4)に従って記録をリクエストしたが、施設が適切な正当化をせずに、適宜記録を提示しなかった場合。