Warning letterには相変わらず「データインテグリティ」の指摘が出てきます。

今週のWarning letterも、またデータインテグリティですね。

個人的に多忙を極めていたため、お盆中はブログのアップができませんでした。その間、FDAのWarning letterは(この2週間で)8通出ています。

そのうち、1~2通はブログやメルマガで紹介すべきものもあります。

ところで、FDA-483 の回答に「コンサルタントに支援してもらっている」と記載するのはよいとして、そのコンサルタントは「どのぐらいの頻度で支援していて、どのぐらい深くその工場のことを理解していて、どのぐらいの割合でその会社はコンサルタントの指導を実行しているか」によって、支援の程度は様々です。コンサルタントが伝家の宝刀にはなりませんので、注意したいですね。

今回のFDAの指摘では、コンサルタントの適格性について述べています。

(定期的に訪問している)コンサルタントの指導どおりにすべてが運んでいれば、普通はWarning letterをもらうようなことはないと思っています。コンサルタントの利用の仕方については、ぜひ受ける側のクライアント様に考えていただきたいと思います。

・直前や数ヶ月のコンサルでは、多分準備できないと思います。やはり年単位の指導が必要でしょう。

・FDA-483 をもらってからのコンサルでは、コンサル側は事情はわからないし、時間は限られているし、不完全な応急処置しかできないでしょう。査察前に、「指摘されたときの対応」についてコンサルを受けておくとよいと思います。

・最も大切なのは、指導されたことを実行するということです。これが割合できていません。自分の指導に対して抵抗されると、コンサルタントは最終的には「分かりました」というしかありません。意思決定権はクライアント様にあります。そのため、「コンサルタントに指導してもらっている」という言い方は、実行を前提にしてほしいと思うわけです。

もし、上記のことができていなかったとしたら、ご担当されたコンサルタントの先生は、とてもつらい思いをしていると感じます。

Win-Winの関係を持てるコンサルテーションが実現するといいなと思います。