GMPを勉強しよう(深堀りGMP 12)第15条逸脱の管理

実際に肉付けしましょう。いつの間にか手順の書き方になってしまいましたが、GMPを解釈するということは、適切な手順が書けるということかなと思います。ちょっと言い訳でした。

0.逸脱が発生しないとスタートしないので、0.で逸脱または逸脱かもしれない事象の発生を入れました。

この事象の発見者は、製造なら製造担当者が、試験なら試験担当者が一般的です。すなわち、「あらかじめ指定した者(以下、逸脱管理責任者という用語も使用する)」やその責任の下で業務を実施する適格者は、通常発生現場にはいないと思われます。発見者が直接または所属部門の上位の製造管理責任者等を介して、逸脱管理責任者に伝達することになります。

第15条の逸脱の管理は試験結果のOOSへの対応も含まれます。逐条解説によれば、こちらは第 11 条第1項第8号の要件に従って、別途OOS手順書(第8条第1項第3号)で対応することになります。これ以降は、第15条の逸脱の管理の手順に集中しましょう。

1.「あらかじめ指定した者」の所属は指定されていません。逐条解説では、逸脱が生じた場合における業務を熟知している職員を責任者としてあらかじめ指定し、その職責及び権限等を第6条第4項 (職員の職責と組織図)の規定で文書化するよう求めています。

この解釈から、製造業者等は「あらかじめ指定した者」を「逸脱管理責任者」とすることが読み取れます。具体的に書かれていませんが、逸脱責任者はその業務の責任と権限を有しています。すなわち、具体的な活動を自己の責任の下で他の適格者に実施させることができると読み取れます。適格者には軽快なフットワークが求められますね。

逸脱管理責任者は、「逸脱が生じた場合における業務を熟知」していれば、所属にはこだわらないと解釈できます。しかし、早めに言っておくと、品質保証部門に所属する職員に割り当てるのが良いと個人的に思います。その後のフローチャートを作成したときに気づくと思いますが、製造部門の職員ですと品質保証部門とのコミュニケーションが煩雑になることと、利益相反が生じるからです。

品質保証部門の職員がなる場合、逸脱管理責任者またはその責任の下で具体的に業務を実施する適格者は、製造現場に足繁く通って品質監督(quality oversight)を行うと良いと思います。これも個人的な意見です。

条文を読むと、品質保証部門は現場で発生した逸脱や影響評価が届くのを事務所で待っている姿が想像されます。このようなリアクティブな、受動的な反応はほめられた行動ではありません。プロアクティブに活動してこそ、品質保証部門の本領が発揮されると思いますよ。