FDA Warning letter (320-20-40):API(カナダ):経営陣の監督

(“..)φ:また出ましたね、"management oversight"。しかし今回は文章中ではなく、1項目とって(と言ってもAPIなので、適用セクションの項目はないのですが)太字で書かれています。これからは、QA監督とともに「経営陣の監督管理」も記載される機会が増えてくるものと思います。

今回のWarning letterは、カナダのAPI製造施設です。番号はふっていませんが、指摘は、1)OOS調査とCAPA; 2)経営陣の監督(複数サイトでの違反)に関する2項目ということになるでしょう。

短い文章ですから、原文で載せておきますね。

Repeat Violations and Deviations at Multiple Sites

FDA cited similar CGMP deviations at other facilities in your company’s network. These repeated failures at multiple sites demonstrate that management oversight and control over the manufacture of drugs is inadequate.

Your executive management remains responsible for fully resolving all deficiencies and ensuring ongoing CGMP compliance.

(“..)φ:FDASIAのCGMP〔正確には小文字のフルスペリングです〕の定義に"oversight"が追加されて8年が過ぎました。2~3年前から"QA oversight"という言葉が警告書に多く記載されるようになりましが、これからは"management oversight and control"の言葉も増えてくるような気がします。"management oversight"は、今までなかったわけではありません。しかし、この言葉はそれほど多く記載されていませんでした。これからは多くなるかな?と個人的に思っています。

(“..)φ:コーポレートの監督責任は、古くはJ&Jで指摘されています。子会社のマクニールの違反を監督管理しなかったという理由でした。それ以後、子会社(事業部)での指摘が、警告書となって直接コーポレートのCEO宛に送られるのをよく見かけるようになりました。今回のケースはそれによく似ているように思います。というのも、ネットワークという言葉を使っているからです。これはあくまで個人的な想像ですので、眉唾で聞いておいてください。

このWarning letterの情報は、以下のとおりです。


WL#: 320-20-40

日付: 2020年7月14日
発行オフィス: CDER
対象会社: Signa SA de CV
対象品: API
査察期間:2019年12月16日~20日
回答受理日:2020年1月13日
GMP違反:2項目(経営陣の責任を含む)
掲載サイト:
https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/signa-sa-de-cv-605219-07142020