FDA Warning letter(WL#320-17-39:データインテグリティ)
FDAのWarning letterが掲載されました。
今回の対象会社は、中国の受託試験機関です。試験室のデータの信頼性に関する問題で、システム適合性に関することと、電子データに関することで指摘されました。データインテグリティに関する警告書です。
WL#:320-17-39
日付: 2017年6月22日
発行オフィス:CDER
対象会社: Shandong Analysis and Test Center(中国)
対象品: APIの試験
査察期間:2017年1月16日~18日
回答受理日:2017年2月20日付
CGMP違反:2項目
掲載サイト:
https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm565030.htm
<指摘事項の解説>
1.APIの試験手順が科学的に適切ではなかった。
ここは、ヘパリンやヘパリン関連医薬のサンプルにおける過硫酸化コンドロイチン硫酸(OSCS)の存在をNMRで分析する受託試験機関です。OSCSの試験において、日常的にシステム適合性を確立していませんでした。2014年12月26日にシステム適合性試験を実施しましたが、試験は失敗でした。しかし、なぜ試験が失敗したかを調査しませんでした。さらに、以前に実施されてOSCSの試験結果の信頼性についても調査していませんでした。
2.不正アクセスやデータの変更を防止し、データの操作や省略防止の適切な管理をしなかった。
この会社の品質部門は、試験室の電子データの変更を防止するための基本的な管理をしていませんでした。査察中に、分析のオリジナルの電子データを要求しましたが、分析者はその電子データをレトリーブできませんでした。この担当者は、新しく取得したデータのスペースを作るために、古いデータを削除すると説明しています。