データインテグリティに関する問題について−20161117

データインテグリティの問題が発見されると、かなり早い時点でWarning letterが発行されているように感じます。今回は、FDA査察が2016年6月に実施され、回答は期日を守って7月8日に提出されています。そして、Warning letterが発行されたのが11月8日ですから、回答から4ヶ月です。

データインテグリティについては、データの取り扱いに関する根本的な方針を見直す必要があるかもしれません。そして、データインテグリティに関する手順書を作成し、緊張感を持って対応することが大切ではないでしょうか。

データガバナンスはもちろんのこと、ガバナンスに組み込まれていない品質文化だとか企業倫理も、経営陣の主導で盤石を図る必要があるように感じました。

GMPは悪意があってもなくても、すなわちその違反行為が意図されたものか否かにかかわらず、結果で判断されます。それは、GMPの歴史を省みると、多くの薬害が意図していないGMP違反に起因しているからです。