GMPを勉強しよう−49-データインテグリティまだドラフトです
MHRAのデータインテグリティのドラフトガイダンスですが、まだドラフトです。あたりまえか(^_^)。
ドラフトですから、ななめ読み程度で「なるほどね」という姿勢が良いのではないでしょうか。とは言うものの、データインテグリティは日本中で熱狂的な話題になっているみたいです。僕のホームページの閲覧キーワードを見ても、「データインテグリティ」は抜群のトップです。
データインテグリティの問題は、インドや中国の査察で再燃した問題ですが、これらの国から製品や原料が世界に供給されているため、日本でも大きな影響があることは否めません。供給業者の監査は、とても難しいことになるでしょう。
さて、データインテグリティの問題ですが、①データインテグリティの保証システムを構築する側からの見方と、②データインテグリティの問題をレビューする側からの見方があります。今は①が話題の中心になっています。しかし、①は②をもとに構築されるものです。
データインテグリティの問題が、特に①が、暗記科目にならないことを期待したいと思います。抜けを作らないために、②から①を導くようにしたいですね。
データインテグリティの問題がカバーする範囲は広いです。「同時に記録する」、「ログブックを備える」、「第二者チェックする」ことが、奨励ではなく、要件にならないと、データインテグリティの問題をクリアするのは難しいでしょう。すくなくとも、MHRAやFDAやWHOのガイダンスをフォローすることはできません。ですから、データインテグリティの問題を議論するためには、国際的なGMP(例えば、PIC/S GMP)がスタート地点になると思います。一歩進んで、PIC/S GMPから議論をスタートさせましょう。
MHRAのドラフトガイダンスは、これから真夏のホットトピックになるでしょう。(^^;) 読み始めて困ったことは、意味はわかるが、日本語にするのがとても難しい(僕にとっては)ということです。英国の行政の格式高い英語は、訳しにく〜い。直訳的な日本語訳は、もしかしたら訳者以外は意味がとれないかも…と思いました。日本語訳を話し言葉に訳し直して、そのうち、こんなこと書いてありますみたいなことを綴ってみたいと思います。
……ところで、言いたかったことは、「まだドラフトです」でした。あせらない、あわてない、あつくならない