FDA査察の結果(その5)

このデータは、VAIとOAIにランクされたすべての会社や指摘事項が載っているわけではなく、n数が極端に少なかったため、トレンドを把握するには不適切でした。

あえて言うなら、以下の点が弱点かもしれません。査察前に第一優先で確認しておかれるとよいでしょう。

  • 品質保証部門の手順書(特に責任と出荷可否の判定手順など)
  • 製造及び工程管理手順書の完全性
  • プロセスバリデーション
  • 非無菌製剤の微生物汚染管理
  • 安定性試験プログラム
  • 保存サンプルの目視試験
  • 試験法のバリデーション
  • 製品年次照査

日本企業は実力を発揮すれば、米国企業並みにNAIの比率が増えると思います。これからは、PIC/S GMPをお手本にして、徐々に国際レベルに肩を並べることになるでしょう。そういう日が来れば、FDAとかEMAなどと、GMPを区別して遵守することはなくなると思います。また、医薬品の有効性と安全性、患者と品質のリスクをもとにしたGMPの実践のもとで、大企業と中小企業を区別してGMP遵守を語ることもなくなると思います。早くそのような日が来てほしいと思います。

これからブログやホームページの中で、グローバルGMP査察への対応に関する記事を載せていきたいと思います。(完)