FDAのWarning letter-製剤(局所剤)-2016/03/10 ホームページ掲載

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 FDAのWarning letterが1通掲載されました。(2016年3 月10 日)

医薬品GMPに関するWarning letterが1通掲載されました。(2016/03/10 ホームページ掲載)今回の対象会社は、アメリカの製剤工場です。

■2016/03/10: ホームページ掲載
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WL#: 2016-DAL-WL-12
日付: February 23, 2016
発行オフィス: Dallas District Office
対象会社: Chemolee Lab Corporation
対象品: 製剤(局所剤)
査察期間:2015年1月12日~2月13日
回答受理日:2015 年3月6日付
CGMP違反:4項目+未承認医薬品
掲載サイト:http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2016/ucm488759.htm

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★この指摘内容は、メールマガジンで紹介しています。

<指摘事項>

全文を日本語解説しているわけではありませんが、参考にしてください。

今回の焦点は、微生物試験のOOS調査です。そこを少し詳しく解説し、後はさらっと概略をお伝えします。2の「水システム」と「クリーニング手順」の具体的な指摘は、別の記事で紹介します。

1.バッチまたはその原料の原因不明の不一致や失敗を十分調査しなかった。 [21 CFR 211 .192]

この違反は、2011年9月の査察でも観察された事項である。

 (“..)φ再発または改善ができてないCAPAの問題ですね。

2013年8~9月に製造された「にきび治療薬(Acne Control Spot Treatment)」のロットは、総菌数の規格に不適合となったため不合格判定された。規格が伏せ文字になっていて、それよりもCFUが多い場合は失敗。しかし、品質部門は適切な調査をしなかった。

●●ロットは、3種類(Aspergillus niger, Candida albicans, Pseudomonas aeruginosa:原文通りの表記にしました)の好ましくない微生物試験に失敗した。全ての試験で、TNTC(めっちゃ多くて数えれんわ)となった。貴社は、移送用ポンプの不十分な洗浄が、根本原因であると結論づけた。そして、2013年8月30日に、この対策として新たな消毒手順を実施した。

ところが、その後(2013年9月12日)に製造した●●ロットは、5種類(Aspergillus niger, Candida albicans, Staphylococcus aureus, Escherichia coli, Pseudomonas aeruginosaの検出用培地を使った)の好ましくない微生物の試験に失敗した。貴社は、この汚染源を「充てん工程のどこかのポイント」と結論づけた。

貴社はFDA-483の回答で、●●と●●ロットの前後に同じ装置で製造した他の医薬品のロットの1/10が「微生物試験のOOSを示したと述べた。また、不適合の手順とCAPAの手順を、関連バッチの拡大調査をするように更新したと述べた。しかし、汚染源、影響を受けたロット、是正処置に関する結論をサポートする科学的証拠を示していない点で、貴社の回答は不適切である。

この警告書の回答の中に:

汚染源に関する根本原因の詳細な調査を実施し、影響を受けた可能性のある他のバッチの評価;

出荷済みで有効期限内にある全バッチの参考品の遡及試験をするための加速タイムライン;

調査の結果と汚染の根本原因の決定を踏まえて実施した、より以上のリスク管理と工程設計の改善をていしゅつしてください。

2.(医薬品の性質に基づいて、機能不良や汚染を防止できる適切な間隔で)装置や器具の洗浄、保全および、消毒や滅菌をしなかった[21 CFR 211.67(a)]。

ここでは、「水システム」と「クリーニング手順」が具体的に書かれている。その要旨は、別途掲載します。

3.記者は、製造管理手順書を作成しなかった(21 CFR 211.100(a))。

(“..)φ:このセクションのこのような指摘は、たいがいプロセスバリデーションにつながっています。ここでも同じです。

異なる局所剤に対して、記者の製造工程がバリデートされた証拠がないと言っています。そして、その手順について具体的に「調合、充てん、ホールドタイム(混合時間、ブレンドのスピード、温度、そしてバルクのホールドタイム)」と指摘しています。

4.試験室管理は、科学に基づいて適切な標準や試験手順を設定しなかった[21 CFR 211.160(b)]。

ここでは、微生物試験用の培地の調製、使用した水、コントロールの植菌用製品が、USP<61>や<62>に準じていなかったと言っています。さらに、培地の各ロットの適合性を証明できていないので、出荷判定された製品が微生物規格に適合していることを証明できないとしています。