FDA Warning letter(再表示医薬品;サプライチェーン)
医薬品GMPに関するFDAのWarning letterを紹介します。今回の対象会社は、中国のAPI製造(再表示)施設です。CoAの改ざんが、サプライチェーンの問題につながっています。
FDAはこの会社から、FDA-483に対する回答を受け取っていません。Import Alert 66-40が出されています。
■ホームページアップデート日:08/03/2016
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WL#: 320-16-22
日付:7/19/16
発行オフィス:CDER
対象会社: Xiamen Origin Biotech Co. Ltd.
対象品: API(再表示品)
査察期間:January 18-20, 2016(3日間)
回答受理日:NA
CGMP違反:4項目
掲載サイト: http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2016/ucm512814.htm
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全文を日本語解説しているわけではありませんが、参考にしてください。
<指摘事項>
- 品質マネジメントの効果的なシステムを構築して、文書化して、実施していない。
供給業者の適格性評価、再表示作業、サンプリング、製品の出荷判定、文書の保管、訓練の手順書を持っていなかった。2014年9月以前からの、再表示作業の記録を査察官に提示できなかった。
- API製造業者から受け取った全ての品質および規制情報を、貴社の顧客に知らせていない。
貴社は、貴社の顧客に発行するCoAの情報の、改ざんと削除を繰り返していた。例えば、従業員の名前を偽って、CoAに異なる署名をしていた。オリジナルのAPI製造業者の名前と住所を除外して、オリジナルのバッチ証明書のコピーを含めなかった。製造業者のラベルの有効期限を延長して、CoAの有効期限をつけていたが、リテスト日/有効期限の延長の基準を持っていなかった。
所轄当局や顧客は、医薬品の品質と経歴に関する正確な情報を提供するために、CoAを信頼する。CoAの情報を改ざんしたり省略することは、サプライチェーンの責任とトレーサビリティを損ない、顧客にリスクを与える。
- API製造に使用された建物を清浄な状態に維持していない。
査察中に、査察官は汚れた倉庫のスペースと、倉庫の隣の部屋で齧歯類の動物を観察したことを記録している。
・査察中に、従業員が査察官に、その場所には医薬品はないと話した。査察官は、会議室の隣の部屋が再表示された医薬品の倉庫に使われていたことを観察した。
・同じ従業員が、貴社は2015年1月に医薬品の再表示をやめたことを査察官に話した。しかし、査察中に、貴社が2015年1月から2016年1月まで出荷していたことを示す、輸出された医薬のリストをレビューした。