GMPを勉強しよう−52−MHRAのドラフトDI-3 (システム設計)

Fotolia_36685657_XS1次は、データの品質とインテグリティを保証するための「システム設計」について書かれています。

システム設計の例をあげています。原則は、データの重大性に応じて適切な管理をしつつ、「アクセス」、「使用」、「配置」のしやすさに配慮すべきだと言っています。

①イベント、すなわち行ったこと、の時間を記録するために、同期しているクロックにアクセスする。②おこなった場所で、同時に記録できるようにする。③未記入用紙、すなわちブランクフォーム、は出納管理すべきであると言っています。しかし、「それが必要なら」と前置きしています。(..)φ;これは、主観的な判断ではなく、客観的な判断なので、解釈に注意しましょう。④未許可のデータの修正を防ぐために、ユーザーアクセス権を設けましょう。または、監査証跡機能でも良いようですね。(..)φ;ちなみに、両方あれば、もっと良いわけです。⑤自動データキャプチャーや、天秤などの装置にはプリンタを直接接続するとか、⑥物理的パラメータ(時間、空間、装置)を管理しましょうと言っています。⑦そして、データをチェックするために、レビュー者が生データにアクセスできることも述べています。

これらを、設計時に留意しましょうということです。

次は、代筆について書いています。代筆は原則禁止です。しかし、例外処理として、以下の条件の場合には、してもよいと言っています。

①同時に記録する場合、②実施者が記述不能な場合(身体的、言語的に)。

(..)φ;しかし、同時に記録する場合でも、実施者が書ける場合はダメですよね。どんな場合かというと、実施者が無菌室に入っていて、そこに筆記用具を持ち込みたくない場合、代筆者が行為と同時に書くのは許されるということです。その場合でも、SOPには書いておかないと困ったことになりますね。

あとは、GDP(グッドドキュメンテーションプラクティス)について書いてあります。①実施者を特定する、②実施者は副署する、③SOPに書いて、適用する工程を特定する。