今回は深入りしすぎたかな?
現在「GMPを勉強シリーズ」でMHRAのガイダンス(2018)の内容を解説しているのですが、最後まで掲載すると「98」まであることが分かりました。あと15回連載(?)することになります。
補講を始めてしまったために、他の記事を掲載するのが遅くなりそうです。今の僕の中で「データインテグリティ」はトッププライオリティの一つなので、このまま続けていこうと思います。
ところで、APICから(APIの)出発物質の監査に関するガイドが出てます。API、重要中間体関係の方はぜひ読んでおいてほしいと思います。(言うだけでごめんさない)
文書名は"APIC GUIDE FOR AUDITING REGISTERED STARTINGMATERIAL MANUFACTURERSVersion February, 2018″です。
ちょっと冒頭のみ触れますと、このガイダンスが企画された理由はいろいろあると思いますが、主に以下のような環境からだと言っています。
・評価者側と出発物質メーカー側の考えの違い
・APIメーカーのアウトソース使用のリスク
・製造工程の記述が不十分
・ICH Q7がカバーしていない出発物資
・メーカーのGMP管理の期待
・リスクマネジメントの適用
このガイダンスは、APIの出発物質の監査に関するガイダンスです。スタイルとしては、GMPの条文のように章立てで書かれていますが、それぞれの文章はあまり具体的ではありません。
例えば、水のセクションを見ると、次のように書かれています。一行だけです。
5.20 Water used in the manufacture of RSM should be demonstrated to be suitable for its intended use.
「登録出発物質の製造に使用する水は、使用目的に適していることを証明すべきです。」というような具合です。
例えば、洗浄水は何を使えばいいのか?飲料水グレードの水は、どのような項目を評価すればよいのか?誰が評価しているのか?水装置のモニタリングは何を見ているか?メンテナンスはどのように行われているか?
使用目的に適していることを証明するための周辺知識は、このガイドでは得られません。
いわゆるチェックリストのような活用になるでしょう。監査でこのチェックリストが活用できるよう、各チェック項目周辺の知識武装をしましょう(^^)y