バックナンバー「GMP情報ダイジェスト」2014年7月発行分

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■ 今年の公開セミナー
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◆GMP監査 -FDA査察官の査察アプローチに学ぶ-

2014年9月9~10日(火~水)

監査員の方、FDA査察の対応準備をされている方、監査のポイントやアプローチについて学びたい方にお勧めです!

詳しいご案内は以下のアドレスからダウンロードできます。

https://ncogmp.com/gmp/wp-content/uploads/2014/07/seminar_gcainfo-2014.pdf

◆試験室のGMP監査 -John Y. Lee来日セミナー-

2014年11月6~7日(木~金)

査察とトレーニングの専門家John Y. Lee氏(元FDA査察官)から、直接オリジナルのレクチャーを受けることができます。監査員の方、内部監査・自己点検をされる方、FDA査察の対応準備をされている方、品質管理の方にお勧めです!

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■ FDA Warning letter / EU Non-Compliance Report
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◆EU Non-Compliance Report 2014/07/09

イタリアの医薬品局(Italian Medicines Agency)が配信したNon-Compliance Reportです。

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掲載日:2014年7月9日
会社名:SIMS Società Italiana Medicinali Scandicci srl(イタリア)
対象品目:原薬
発行当局:Italian Medicines Agency
査察日:2014年5月13日
発行日:2014年6月19日
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実施したこの製造業者の査察で、GMP要件を遵守していないと見なした。

非遵守製造の対象となったのは、以下の原薬23品目です

XIBORNOL ( en )
AMINAFTONE ( en )
ARTICAINE HYDROCHLORIDE ( en )
BUPIVACAINE HYDROCHLORIDE ( en )
CLONIDINE ( en )
CLONIDINE HYDROCHLORIDE ( en )
DIPYRIDAMOLE ( en )
ERDOSTEINE ( en )
INDOBUFEN ( en )
KETOPROFEN ( en )
KETOPROFEN LYSINE ( en )
LIDOCAINE ( en )
LIDOCAINE HYDROCHLORIDE ( en )
MEPIVACAINE HYDROCHLORIDE ( en )
NICORANDIL ( en )
PRAMIRACETAM SULFATE ( en )
NERIDRONATE SODIUM ( en )
SULFAMETOPYRAZINE ( en )
TETRYZOLINE ( en )
TICLOPIDINE HYDROCHLORIDE ( en )
GEMFIBROZIL ( en )
CLODRONATE DISODIUM TETRAHYDRATE ( en )
PROPRANOLOL HYDROCHLORIDE ( en )

各原薬の非遵守作業について、簡単にリストしています。全ての原薬で以下の項目が指摘されています。
3.1 化学合成による原薬の製造
3.5 一般的な仕上げステップ(包装工程)
3.6 品質管理試験(物理/化学試験)

非遵守事項:

事前予告していない査察を、伊警察当局と伊税関当局と共同で、AIFAによって実施した。3件のクリティカル(critical)と7件の重大(major)な欠陥が観察された。

クリティカルな欠陥:

・(事務区域と申請していた)建物1内に、二箇所の許可されていない、GMP非遵守保管区域があった。中国から輸入した原料の保管に違法に使用していた。この原料は、有効期限切れのAPI、会社が(由来、状態、送り先に関して)在庫リストに入れていない製造でテーリングした製品だった。会社は、査察チームに 建物と原料の所有者の矛盾している情報を提供した。はじめはそれらを"SIMS"とし、後に"SIMS srl"とした。

・「集約的な倉庫」の在庫のプリントと物理的な原料の在庫とに不一致があった。

・lidocaine 170686のバッチの出荷配送及び再包装に、上述の未許可区域を使用した;査察チームは報告書の中で、この場所の状態は他の製品による汚染がないことを保証していないと指摘している。

重大な欠陥:

・製造のログブック及び製造記録の記入に関して重大な欠陥。(devv. 1, 2, 5)

・装置及び製造区域の管理とメンテナンスに関する重大な衛生管理不足(devv. 3, 4)

・原料の管理に関する重大な欠陥。(dev. 6)

・記録の一貫性に関する重大な欠陥。(dev. 7)

追加のリクエストとして、会社に未許可のGMP非遵守区域に保管及び調合した全てのAPIのリストの提出を求めている。これらのバッチの査定をして、早急な警告を発行した。交叉汚染のリスクの可能性は、βラクタム、細胞増殖抑制、ホルモンなど、高力価や感作性のAPIに関するものはなかったと考える。
販売許可変更の要請:

販売許可所有者は、MAから外される。ただし、クリティカルな医薬品のみ、他のGMP遵守製造業者から入手が困難な場合、変更申請の遅延を受け入れる。

すでに出荷されたバッチのリコールについて:

交叉汚染の恐れがある当該バッチのリコール。中国とインドから不法に輸入したバッチのリコール。(バッチのリストは添付文書で報告)このバッチを用いた最終製品のリコール。

供給の禁止:

APIの供給は禁止。

追加コメント:

会社の回答を調べて、不十分でGMPを遵守していないと判断した。AIFAから発行された現行のGMPの証明書は、撤回される。APIの供給は禁止する。

 

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■ GMP情報
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◆ダイエタリー・サプリメント(米国)

ご興味のある方向けに、情報を載せました。
米国FDAは、ダイエタリー・サプリメントのCGMP違反会社と同意判決しました。同意判決は、企業にとって大変なコストを要する結果となります。食品添加物を輸出している会社の方の参考のため、FDAのニュースを2件掲載します。

・July 09, 2014 – United States enters consent decree with New York dietary supplement manufacturer
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm404417.htm

・July 02, 2014 – Federal judge approves consent decree with New York dietary supplement maker
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm403845.htm
◇前号掲載情報
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・FDAドラフトガイダンス “Current Good Manufacturing Practice — Interim Guidance for Human Drug Compounding Outsourcing Facilities Under Section 503B of the FD&C Act"
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メルマガVer.2 第7号
GMP組織活性化サポーターの西山昌慶です。
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■ 公開セミナー
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◆GMP監査 -FDA査察官の査察アプローチに学ぶ-
2014年9月9~10日(火~水)

監査員の方、FDA査察の対応準備をされている方、監査のポイントやアプローチについて学びたい方にお勧めです!

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https://ncogmp.com/gmp/wp-content/uploads/2014/07/seminar_gcainfo-20141.pdf

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◆試験室のGMP監査 -John Y. Lee来日セミナー-

2014年11月6~7日(木~金)

査察とトレーニングの専門家John Y. Lee氏(元FDA査察官)から、直接オリジナルのレクチャーを受けることができます。監査員の方、内部監査・自己点検をされる方、FDA査察の対応準備をされている方、品質管理の方にお勧めです!

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■ FDA Warning letter / EU Non-Compliance Report
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◆FDA Warning letter 2014/7/14 ホームページ掲載

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WL#:320-14-10
日付:July 07, 2014
発行オフィス:CDER
対象会社:Trifarma S.p.A.(イタリアの会社)
対象品: API
査察期間:2014年1月27~29日
CGMP違反:3項目
掲載サイト:
http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm404316.htm
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FDA-483の回答に十分な是正処置の記述がかけていることから、Warning letterが発行されました。

1.全試験の完全なデータを保管し、データの保管と管理に関連する設定された規格と標準への遵守を保証していない。

APIの品質を保証するために実施した試験の完全な生データを保管していなかった。具体的には、合衆国に出荷したAPIのHPLC試験を裏付ける全ての電子生データを消去していた。

さらに、基本的なクロマトグラフィーの情報(インジェクションの順番、機器のメソッドまたはインテグレーションメソッド)を保管していない。貴社のデータ管理の欠如は、我々に貴社のデータの信頼性を疑問視させる。

さらに、試験室のマネジメントはそれを知らなかったので、分析データのレビューを記載した手順書を守らなかった。ラボのマネジメントが承認した分析データは、カラム性能を保証するためのシステム適合性パラメータの評価を含んでいなかった。

2.データの不正なアクセスまたは変更の防止、及びデータの削除を防止するための適切な管理を行っていなかった。

貴社の試験室の電子生データの不正な操作を防止するための、適切な管理を実施していなかった。具体的には、試験室システムは、生データの削除や変更を防止するためのアクセス管理をしていなかった。

さらに、HPLCとGCのソフトウェアは、オリジナルの結果の情報、変更した人の特定、変更の日付を含む、データの変更を記録する監査証跡の機能が欠如していた。

3.従業員は、その従業員が実施する具体的な作業に関する、適切かつ文書化された訓練をうけることが保証されていない。

製造の従業員が実施する製造作業に関する訓練を文書化していなかった。具体的には、合成プラントは製造作業に関するOJTの文書を持っていなかった。さらに、マネジメントは、COAを発行するためのSOPを守るべきことを知らなかった。

 

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◆EU GMP Non-Compliance Report (2014/06/30)
英国当局(MHRA)が配信したGMP Non-Compliance Reportです。

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掲載日:2014年6月30日
発行当局:MHRA(イギリス)
対象会社:WOCKHARDT LIMITED(インドの会社)
対象品: 非無菌製剤(カプセル、錠剤)
査察日:2013年7月26日
報告書発行日:2013年10月11日
GMP違反:Critical 1件、Major 4件
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観察されたこの工場の非遵守作業は、以下の要件に該当しています。

1.2.1 非無菌製剤(以下の投与剤型の加工作業)
1.2.1.1 硬質カプセル 1.2.1.13 錠剤 1.2.1.14 その他(造粒)

1.5.1 一次包装
1.5.1.1 硬質カプセル 1.5.1.13 錠剤 1.5.1.14 その他非無菌製剤(造粒)
1.6.2 微生物試験(非無菌製剤)
1.6.3 化学/物理試験

☆以下、個別の指摘事項と当局のコメントの詳しい説明は、メールマガジンでお知らせしています。

1. 1件のクリティカルな欠陥が、QC分析ラボの最終製品の試験及び安定性試験で観察された。データの完全性、説明なしに消去された電子ファイル、システム適合性と正式な試験の前に実施された「トライアルテスト(trial testing)」に関する欠陥、及び追加試験に使用するサンプルの収支照合措置管理不足が追跡不可能だった。

2. 4件のメジャーな欠陥が、保管、全般的な製造の実施、錠剤のコーティング、装置と製品のクオリフィケーションとバリデーションに関して観察された。

・検査直前に、一時的な保管区域(temporary storages areas)が設定(created)された問題が見られた。この保管区域は、配置図には書かれていない(not visible on the site map)。保管区域は、適切な温度管理またはモニタリングがされておらず、その区域または環境の汚染から保管品を保護していなかった。

・実施時点で記録をしていないこと、天秤などの使用装置を正確にセットアップしていないこと、重要なデータを全ては記録していないこと、製品の品質に影響する出来事を逸脱としてあげていないことが観察された。

・クオリフィケーションは堅牢ではなく、装置及び工程の全てのクリティカルな要素が適切にクオリファイされたことを保証していない。

・クオリフィケーション及びバリデーションのメジャーな欠陥は、別の欠陥の理由にもなっている。バリデーションはおそらく一貫して実行されていないので、クリティカルな欠陥として見られた溶出試験のような、いくつかの製品の試験に関連する多くの問題が見られた。

 

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■ GMP情報
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◆NA

◇前号掲載情報
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・July 09, 2014 – United States enters consent decree with New York dietary supplement manufacturer
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm404417.htm

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・July 02, 2014 – Federal judge approves consent decree with New York dietary supplement maker
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm403845.htm

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メルマガVer.2 第8号
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■ 公開セミナー
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◆GMP監査 -FDA査察官の査察アプローチに学ぶ-

2014年9月9~10日(火~水)

監査員の方、FDA査察の対応準備をされている方、監査のポイントやアプローチについて学びたい方にお勧めです!

詳しいご案内は以下のアドレスからダウンロードできます。

https://ncogmp.com/gmp/wp-content/uploads/2014/07/seminar_gcainfo-20141.pdf

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◆試験室のGMP監査 -John Y. Lee来日セミナー-

2014年11月6~7日(木~金)

査察とトレーニングの専門家John Y. Lee氏(元FDA査察官)から、直接オリジナルのレクチャーを受けることができます。監査員の方、内部監査・自己点検をされる方、FDA査察の対応準備をされている方、品質管理の方にお勧めです!

後ほど詳しい案内を掲載する予定です。

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◆前年開催した無菌製品のGMP監査の出席者の感想です。
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・具体的、根拠が明確、FDA発行文書の解説、EU GMPとの対比など、日本では他に聞けない内容で、すばらしかった。

・EUとFDAの考え方について明確になりました。環境モニタリングについて、現状との比較ができて、とても参考になりました。

・具体的な手順を教えてもらうことができてよかったです。質問に詳しく回答していただいた点もよかったです。

・監査される側だったが、監査員の考えが理解できた。HEPAフィルターの捕集効率とリークの違いが理解できた。FDAとPIC/Sとの相違点が勉強になった。

・無菌製造の重要なトピックスに絞った講義で、浅く広い概論でなかったため役に立った。

・設備、工程など、チェックする立場からの視点で、詳しいお話しを聞かせていただいた。空調や設備、機器の構造にもとづいた確認点は参考になった。自社でも状況を確認して整理してみたい。

・実際のWarning letter、Form483の事例が多く、イメージしやすかった。

・非常にわかりやすい講義でした。無菌製剤の品質保証は、非常に奥が深く、引き続き勉強していきたいと思います。

・各セクションでの483やFDAのコメントなどに対し、FDAの要件なのか、提案(recommend)なのかの説明があったので、理解しやすかったです。

・新しい知識(FDAの考え)を学ぶにとどまらず、これまでの知識の整理にもなり、非常に有益なセミナーでした。ありがとうございました。

・業界の立場での実例や、EUガイドラインとの相違点が、大変理解しやすかった。また、単にガイドラインを説明するのではなく、具体的な対応方法を教えていただいた点が勉強になった。質疑の時間を十分とっていただいた点もよかった。

・今回のセミナーは、具体的な実作業を行っていない私にとっては丁度よい内容だった。内容も一般的な基本トピックスが引き当てられていたので、自分の不十分なところや、確認するべき内容が見つけやすかった。

・無菌に関する基本事項について、理解することができた。具体的な事例説明も多くされ、わかりやすかった。

 

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■ FDA Warning letter(FDA警告状)
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◆FDA Warning letter 2014/7/14 ホームページ掲載
◆2014/07/23 ホームページ掲載
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WL#:CHI-10-14
日付:July 18, 2014
発行オフィス:Chicago District
対象会社:PharMEDium Services, LLC 米国の会社
対象品: 配合剤
査察期間:2013年2月19~22日
CGMP違反:9項目
掲載サイト:
http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm406105.htm
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この会社の4箇所の施設を査察した結果、違反が観察された。たとえば、無菌製品の製造において、非無菌の装置を触った後で手の消毒を適切に実施しなかったり、非無菌のマスクをして、顔が露出されたまま、無菌製品を加工していた。フードが、無菌製品が加工されるISO5区域で、適切な保護ができることを調査していない。

 

◆2014/07/23 ホームページ掲載
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WL#:2014-DAL-WL-04
日付:May 27, 2014
発行オフィス:Dallas District
対象会社:Oakdell Pharmacy, Inc.米国の会社
対象品:
査察期間:2013年2月25~3月1日
CGMP違反:6項目
掲載サイト:
http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm405681.htm
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医薬品の一部について、有効な処方箋を受け取っていなかった。ISO5のワークベンチは、一部がラミネートされた板で作られていた。この板の表面は、多孔質でクリーニングが難しく、穴に入り込んで汚染する可能性がある。作業者は、非無菌の白衣(laboratory coat)を着用していて、首や額が露出していた。点眼剤の無菌加工を実施中に、ISO5のワークベンチのベンチトップに肘を置いていた。
2014/07/23 ホームページ掲載
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WL#:2014-DAL-WL-02
日付:January 22, 2014
発行オフィス:Dallas District
対象会社:Home Intensive Care Pharmacy, LLC米国の会社
対象品:
査察期間:2013年2月25日~3月1日
CGMP違反:5項目
掲載サイト:
http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm405677.htm
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個人が特定された有効な処方箋を受け取らなかった。さらに、無菌作業区域の設計が貧弱で、無菌製品の微生物汚染が懸念され、無菌作業は許容できるものではなかった。ISO5のワークベンチは、表面がラミネートされたパーティクルボードでできていた。ラミネート表面は、多孔質でクリーニングが難しい。作業者は、非無菌の白衣(laboratory coat)を着用していて、髄腔内治療薬の加工中にISO5のワークベンチのベンチトップに肘を置いて、前腕部が露出していた。

 

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■ EU Non-Compliance Report(EU非遵守報告書)
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◆EU GMP Non-Compliance Report (2014/07/18)
英国当局(MHRA)が配信したGMP Non-Compliance Reportです。

◆2014/07/18 ホームページ掲載
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Report#: UK MIA(IMP) 34140 Insp GMP/IMP 34140/113925-0006 NCR
日付:2014年4月1日
発行オフィス:MHRA(英国当局)
対象会社:SCM PHARMA LIMITEDイギリスの会社
対象品:治験薬
査察期間:2014年3月14日
回答受理日:年月日付
CGMP違反:Critical 1項目 Major 2項目
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Criticalな観察は汚染防止、Majorな観察は変更管理と調査および装置のメンテナンスについてです。

治験薬のの非遵守作業について、簡単にリストしています。

1.1.1 無菌調製(LVPとSVPの投与剤型の加工作業)
1.2.1 非無菌製剤(内部使用液剤の加工作業)
1.4.2 原薬/添加剤/最終製品の滅菌(ろ過)
1.5.1 一次包装(カプセル、錠剤)

非遵守事項:

1.製品の交叉汚染の可能性があるCriticalな欠陥が観察された。この欠陥は、2つのセクションに分けられる。A. 潜在的な化学的汚染で、細胞毒性製品(Amsacrine)を製造していた。製品の封じ込めを目的とした工程は欠陥があり、一般的な製造区域で見られた汚染からクリーニングのプロセスとその確認は弱かった。B. 潜在的な微生物汚染。汚染された工程のメディアフィルシミュレーションは、適切に調査されず、根本原因が説明も緩和もされていなかった。充填アイソレータのVHP殺菌は適切に管理されていず、バリデートされていず、環境モニタリングも弱かった。

2.変更管理プログラムと調査に関するMajorな欠陥(全ての変更が適切に管理されているとは限らない)。根本原因分析とCAPAの品質は貧弱で、タイムリーに実施されていなかった。

3.装置や施設のメンテナンスは確認(ダブルチェック)が弱いMajorな欠陥。

 

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■ GMP情報
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◆NA

◇前号掲載情報
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NA

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