GMPの勉強をしよう-0-2017年末まで!
データの完全性というより、データ・インテグリティと単純に読みをカタカナにしたほうがぴったりするかもしれない。この際中点も取って、データインテグリティとファッショナブルに言ってみたい。
勝ち組のIT業界はやたらカタカナが多い。英語オリジナルの概念を導入するのに、漢字に変換するのはちょっと無駄なのかもしれない。その上リエゾンっぽく、”transaction”は「トランザクション」てな具合だ。僕らの世代から「すかしてるね」と言われそうな表現だけど、僕らが言いそうな「トランスアクション」じゃ爺くさくていけない。
若いっていいね…
僕のように「デズニーランド」&「吉野家の牛丼」的なオールドソルジャーは消え去るのみで、「ディズニーランド」&「よしぎゅー」世代に期待することしきりである。
閑話休題。データインテグリティは、特に試験室の査察では永遠のテーマというか、常に査察の焦点になっている。これは昨今のカントリーリスクと相俟って、製造領域の記録に関しても問題化しているように思われる。
すなわち、かなり重要な概念である。それなのに定義をはっきり言える人は、割合少ないように感じる…のは僕だけかな?
お世話になっている勉強家の知り合いから「面白そうだよ」と紹介されたガイダンスを読んでみた。「GMPを勉強しよう」の一環だと、年末あたりになりそうな領域だけど、今週末の講演にタイムリーな話題でもあったので、一気読みした。もちろん講演で話す時間はないが、読んでおけばそれだけ背骨がしっかりする。それが、このガイダンスである:
MHRA Data Integrity Definitions and Expectations, January 2015
このガイダンスの終盤に出てくるキーワードが「2017年末」、英語で"by the end of 2017″だ。
ノートには万年筆で:
1.Audit trail:Paperベースでもよいが、2017年末までにアップデート
2.共有パスワードでのログインは禁止:単一または数が限られたログイン番号→必要人数分のログイン番号を割り当てるようにする。2017年末まで
と書いた。全訳ではない。自分のメモなので、これだけ書いておけば「ハイブリッドの記録の同等性が証明できなければ、監査証跡のシステムをアップデートしなければならない」ことは思い出せる。
万年筆で書いたのは、他のことを勉強中のノートにお邪魔したため。いつもは、1 mm径のボールペンを使っている。
この解釈だけど、素直に受け取れば「2017年末までこれで許される。またはこれでもいい」ということだ。「来期は予算をとりなさいよ」と聞こえるのは僕だけかな?