GMPを勉強しよう-00-勉強用のノートを買ってきた

200ページのキャンパスノートを買ってきた。ヨドバシカメラの文房具売り場で417円だった。往復の電車賃が822円。この頃、文房具を買うのも遠出をしなければならない。いつもは二子玉の伊東屋さんで買うが、この日は久々PCの情報収集に出かけたので、秋葉原で買った。

年が明けてPIC/S GMPの変更がなかったので、少し時間ができた。「では、整理の意味も込めて、GMPを隈無く一から勉強してみようかな」ということで、まずはメモ用のノートを買うことにした。1年がかりの計画なので、少し厚めのノートにしたが、書いてみると1冊では足りないようだ。

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昨年はPIC/S GMPの条文解釈に時間を使ったおかげで、「PIC/S GMP読本2014」ができた。そんなことを思うでもなくホームページに貼り付いた本の表紙をボーッと眺めていたら、「そこんところ、もっと詳しく…もっと教えて」という言葉が脳裏をよぎった。

7時間の講義は我ながらいい具合と思っていたが…なるほど、GMP条文の解釈はできても、現場に応用するための知識となったら、月とすっぽん、アポロと竹とんぼほども違う。今度は応用するための知識が必要だなと思った。

現場担当者のための「PIC/S GMP読本2014」は総論、概論、表層部の解釈だけど、GMPを主導していく品質部門担当者やSMEには各論で深く鋭い知識が必要だ。そこで「PIC/S GMP-そこんとこもっと詳しく読本」が必要かもねということで、写真のキャンパスノートを買ったわけです。

それじゃついでにMacのKEYNOTEも勉強しながらスライド作っていこうと思い、MacのOSをバージョンアプしたらどつぼにはまってしまった。かくて週末はマッキントッシュの操作のお勉強となった。

ちょっと物足りないので、GMPに関することを書いておこう。昔勉強した「重要業績評価指標」のポイントで~す。←Chapter 1のテーマ(PIC/S GMPの将来のテーマで、EU GMPでは現在のテーマ:医薬品品質システム)の一つであるマネジメントレビューで必要になる知識です。

<原稿を想定して「ですます調」に切り替え>


重要業績評価指数は、どのようなアウトプットでもよいものの、「目標達成の尺度となる指標」と定義されています。すなわち、この指標によってマネジメントが目標の達成度合いを知り、対策を立てることができるものでなければなりません。そのため、データのトレンドを分析して、単に数値化するだけでは意味をなしません。まず、マネジメントの品質目標と品質計画が設定されていることが前提です。その達成度合いを知るために、どのような評価尺度が必要かを考えて、この指標を設定しましょう。指標の設定には、その根拠または妥当性が必要です。

指標を設定するには、それなりの環境が必要です。すなわち、①はっきりした品質計画を事前に作成している;②マネジメントは、明確な品質目標を持っている;③計画の実施結果を測定し、目標に照らして定量的または定性的な比較をすることができる;④目標との差異を把握して、目標達成のためにマネジメントの支援が調整できる環境整備が必要です。

重要業績評価指標を報告するためには、報告者側が品質目標または品質計画を把握していなければなりません。そのため、知識管理が組織内で確立されていなければなりません。すなわち、情報の共有化と円滑なコミュニケーションが必要になります。コミュニケーションのための情報伝達ルートも明らかにしておくことが望まれます。

また、マネジメント側には、「報告された情報が妥当であるか、正確であるか」を判断する情報解析能力が必要です。そのため、マネジメント側に立った諮問機関を設定する必要があるでしょう。当該部門から独立した公正で情報を見抜く能力を持った専門家、すなわち品質部門のエキスパートや外部のコンサルタントがその役割を担うことになるでしょう。

重要業績評価指標は単なる評価尺度です。目標との差異や対策の判断は、あくまでもマネジメント(人)が行うものです。コンピュータ処理は当然あり得ますが、その数値をみて最終的に判断するのは人間の役目です。「良いのか悪いのか」、「何をすればよいのか」を人間が考えて、今後の対策を立てなければなりません。対策を立てないと意味がありません。

このような点から、単純に比率や数量、または定性的な判定やランク付けをするのではなく、根拠のある指標を報告する必要があります。バランススコアカードなどは、その方法の一つとされています。通常、その指標は複数存在すると思われます。例えば逸脱ですと、①逸脱の数の比較(増減数、増減率など)、②逸脱の性質の比較(製品に関するもの、工程に関するもの、システムに関するもの、作業に関するもの、品質に関するもの、効率に関するもの、コストに関するものなど)、③逸脱対策の効果=品質目標と計画の効果(同じ性質の逸脱の再発状況、逸脱処理の時間、根本原因の把握率、逸脱処理にかかったコストの増減など)など、いろいろ考える必要があるでしょう。

これらは、事前に品質目標と品質計画に照らして、マネジメントの確認をとっておく必要もあります。書生論かもしれませんが、Q10の要求事項はマネジメントのトップダウンで実行されるものです。お膳立ては、品質部門が中心になって作り上げますが、最終意思決定はマネジメントが行うことになります。今のところ書生論ですね(^^;) まっ、そのうえでの重要業績評価指標です。