バックナンバー「GMP情報ダイジェスト」2014年6月発行分
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発刊は不定期ですが、週一を目標にして、徐々に内容を充実していきたいと思います。(現在、掲載内容を検討中につき、週一の発行までに至っておりません)
引き続き、ご愛顧のほどお願い申し上げます。
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■ Warning letter
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今回お休みします。(あまり目を引くものがありませんでした)
このようなときは、バックナンバーを整理して、各要件の事例集を作成したいと思います。
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■ GMP情報
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◆FDAから企業向けガイダンスのドラフトが発行されました。
以下のようなサプライチェーンのセキュリティアクトの実施に関して、問題の製品を識別して通知するためのガイダンスです。
Guidance for Industry: Drug Supply Chain Security Act Implementation: Identification of Suspect Product and Notification
以下のサイトからダウンロードできます。
http://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM400470.pdf?source=govdelivery&utm_medium=email&utm_source=govdelivery
◆APICのクリーニングバリデーションのガイダンスが更新されました。
CEFICのAPIC(Active Pharmaceutical Ingredients Committee)が、2014年版 のガイダンス"Guidance on Aspects of Cleaning Validation in Active Pharmaceutical Ingredients Plants"を出しました。
◆ICH Q4BのガイダンスがFDAから発行されました。
“Q4B Evaluation and Recommendation of Pharmacopoeial Texts for Use in the ICH Regions”Annex 6 Uniformity of Dosage Units General Chapter
製剤均一性に関するICH関係国内での取り扱いについて、FDA、EU、厚生労働省、ヘルスカナダの見解がリストされています。厚労省は、通知後"interchangeable"としています。FDAの見解は一読されるとよいかもしれません。
以下のサイトからダウンロードできます。
http://www.fda.gov/downloads/Drugs/GuidanceComplianceRegulatoryInformation/Guidances/UCM085364.pdf?source=govdelivery&utm_medium=email&utm_source=govdelivery
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■ Warning letter
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今回は、中国のAPIメーカー、インドのAPIメーカーの査察結果について掲載します。最後のインドの会社は、カナダの会社の子会社のようです。査察した工場はインドの「Apotex Pharmachem India Pvt Ltd.」ですが、Warning letterの宛先はカナダの「Apotex, Inc.」です。親会社のCOO宛てに発行され、インドの子会社の責任者にはCC:で発信されています。
◆中国のAPIメーカー
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WL#:320-14-09
日付:June 10, 2014
発行オフィス:CDER
対象会社:Tianjin Zhongan Pharmaceutical Co., Ltd. (中国の会社)
対象品:API
査察期間:2013年9月23~27日
CGMP違反:3項目
掲載サイト:http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm400853.htm
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1.使用後に適切なクリーニングをおこなっていなかった。SOPでは、クリーニング後に目視のチェックをすることになっているが、装置内に異物や様々な汚染レベルが見られた。そのうちの一つは、ペン?が残っていた。(^_^;)
2.適切な変更管理を実施していなかった。いくつかの製造の変更に対して、変更箇所の特定、文書化、評価、承認をしていない。DMFのフローチャートに書かれた装置と、実際に使用している装置が違っていた。
・変更管理の調査の実施、または重大な変更の文書化をしていなかった。APIの製造に使用する配管システムを大々的に変更していて、それらのシステムの図面は現行のものではなかった。
3.製品の逸脱のレビューと調査をしていなかった。○○ステップに使用される作業場所は、かなりな粒子と液体が入っており、底からビニールホースが出ていた。これらは、「清浄」とラベル表示されていた。残渣のサンプル採取は、適切な調査をするには不十分だった。
◆インドのAPIメーカー
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WL#:320-14-11
日付:June 16, 2014
発行オフィス:CDER
対象会社:Apotex Pharmachem India Pvt Ltd. (インドの会社)
対象品:API
査察期間:2014年1月27~31日
CGMP違反:4項目
掲載サイト:http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm401451.htm
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査察した工場は、インドの「Apotex Pharmachem India Pvt Ltd.」ですが、Warning letterの宛先はカナダの「Apotex, Inc.」です。親会社のCOO宛てに発行され、インドの子会社の責任者にはCC:で発信されています。
1.出荷されたAPIバッチの試験室の正確な生データの記録が不足していた。バッチのサンプルは、合格の結果がでるまで再試験された。QCラボは、試験シートに完全なデータを含めていなかった。不合格結果は、この記録に含まれていない。そして、報告も調査もされていなかった。
・GCの電子記録はOOS結果だったが、QCの試験データシートは翌日の合格結果が含まれていた。
・HPLCの電子記録は、OOTの結果を示していたが、サンプル調製の生データは廃棄され、報告されなかった。
・カールフィッシャーの電子記録に、報告されなかったOOS結果があった。
2.OOS結果の調査と文書化をしなかった。APIの関連化合物のHPLC試験で検出された、未知のピークについて調査をしなかった。
・追加試験を実施する状況を示したエンパワー・ソフトウェアのデータの調査は、試験記録に適切に文書化されていなかった。
・査察中にレビューした電子メールは、残留溶剤中の予想しない未知のピークについて議論されていた。QCマネージャーは、これは未知のピークで欠陥は識別されていなかったので、この件について調査及び問題解決をしていないと述べた。
3.苦情調査中に適切な記録を含めていない。分析結果が不合格になった苦情を受けているが、2013年3月29日に承認されたオリジナルの調査は、2月26日に苦情を受け取ったことを示していた。調査のレビューで、HPLC分析結果の不合格を報告した1月8日の試験結果が見つかった。この記録は、調査報告書に含まれていなかった。
4.実施時点で記録していない。実際の試験が実施された何日か後(days after)で「最終製品報告レビューデータ」というワークシートを使って、試験情報を記録していた。
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■ GMP情報
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◆伝統的植物性医薬品(herbal medicinal product)に関するEMAのQ&Aが発行されました。
EMAのHMPC(植物性医薬品の委員会)が発行した文書は、以下の題名がついています。
Questions & Answers on the EU framework for (traditional) herbal medicinal products, including those from a ‘non-European’ tradition
ヨーロッパ以外の伝統的な植物性医薬品も含むと言うことなので、ハーブの他に、生薬や漢方薬カバーされています。
Q&Aは、以下の全24問です。
1. EUの植物性医薬品の規則(Q&A 1~7)
2. 伝統的なハーブ医薬品に関する特定の規定(Q&A 8~17)
3. 欧州のフレームワークにおけるモノグラフのタイプと役割(Q&A 18~21)
4. 助言、手順、関連制度(Q&A 22~24)
以下のアドレスからダウンロード可能です。
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Regulatory_and_procedural_guideline/2014/05/WC500166358.pdf
◆ECAから6機関のGMP Q&Aをまとめたガイドが発行されました。
EMA(EU)、FDA(米国)、Health Canada(加国)、MHRA(英国)、TGA(豪州)の6機関のGMP Q&Aをまとめたガイド第1改訂版です。152ページにまとめていますが、まだ作成途中のようで、これから追加改訂される予定です。完成まで、時間がかかると思いますので、時折確認してアップデートされるとよいですね。
以下のサイトからダウンロード可能です。
http://www.gmp-compliance.org/elements/PDF/2014-05-21_GMP-Question-and-Answer-Guide.pdf
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■ 今年の公開セミナー
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今年の公開セミナーの開催予定です。
◆GMP監査 -FDA査察官の査察アプローチに学ぶ-
2014年9月9~10日(火~水)
監査員の方、FDA査察の対応準備をされている方、監査のポイントやアプローチについて学びたい方にお勧めです!
詳しいご案内は以下のアドレスからダウンロードできます。
https://ncogmp.com/gmp/wp-content/uploads/2014/06/seminar_gcainfo-2014.pdf
◆試験室のGMP監査 -John Y. Lee来日セミナー-
2014年11月6~7日(木~金)
査察とトレーニングの専門家John Y. Lee氏(元FDA査察官)から、直接オリジナルのレクチャーを受けることができます。監査員の方、内部監査・自己点検をされる方、FDA査察の対応準備をされている方、品質管理の方にお勧めです!
後ほど詳しい案内を掲載する予定です。
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■ Warning letter
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先週はWarning letterが掲載されていませんでした。
そこで、過去のWarning letterから示唆に富んだ指摘事項を取り上げてみました
◆§211.22
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品質部門(QCU)の承認なしに変更を行った行為に対して、手順書の改訂と従業員の訓練で是正したと答えた。今回のFDA-483および前回のFDA-483に見られる多くの欠陥は、不適切な品質システムの結果を表している。これらの是正処置は、この欠陥への取り組むとして十分とは認められない。
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この会社は、無菌製剤を製造しています。類似の指摘でFDA-483をもらっていますので、再発問題と考えてよいですね。CAPAが適切ではないということで、「品質システム」の問題ととられています。
この会社は、手順からの逸脱ととらえて「手順書の記述不足」または「人の過失」と考えていたようです。そのため、手順書を改訂して、人の教育訓練を行ったわけです。
FDAとこの会社の「原因」の解釈が、一段階ずれているような感じです。再発問題は、多くの課題を含んでいるとみられるわけですね。
答えは会社で考えなければなりませんが、いかがでしょうか?
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■ GMP情報
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◆今週は特筆すべき情報はありませんでした。
◇前号掲載情報
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・伝統的植物性医薬品(herbal medicinal product)に関するEMAのQ&Aが発行されました。
・ECAから6機関のGMP Q&Aをまとめたガイドが発行されました。
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メルマガVer.2 第5号
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■ 今年の公開セミナー
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今年の公開セミナーの開催予定です。
◆GMP監査 -FDA査察官の査察アプローチに学ぶ-
2014年9月9~10日(火~水)
監査員の方、FDA査察の対応準備をされている方、監査のポイントやアプローチについて学びたい方にお勧めです!
詳しいご案内は以下のアドレスからダウンロードできます。
https://ncogmp.com/gmp/wp-content/uploads/2014/06/seminar_gcainfo-2014.pdf
◆試験室のGMP監査 -John Y. Lee来日セミナー-
2014年11月6~7日(木~金)
査察とトレーニングの専門家John Y. Lee氏(元FDA査察官)から、直接オリジナルのレクチャーを受けることができます。監査員の方、内部監査・自己点検をされる方、FDA査察の対応準備をされている方、品質管理の方にお勧めです!
後ほど詳しい案内を掲載する予定です。
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■ FDA Warning letter/EU Non-Compliance Report
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◆FDA Warning letter 2014/6/30 ホームページ掲載
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WL#:14-NWJ-09
日付:June 23, 2014
発行オフィス:New Jersey
対象会社:Pharmacy Creations米国の会社
対象品:合剤
査察期間:2013年8月5~19日
CGMP違反:8項目
掲載サイト:http://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2014/ucm402773.htm
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1. 安定性試験プログラムを適切に作成していなかった。そして、安定性試験結果を保管条件と有効期限の設定に活用していなかった。(21 CFR 211.166(a))
2. 製造した医薬品の品質を保証するための適切な製造管理手順書を作成していなかった。(21 CFR 211.100(a))
3. 無菌工程区域の環境モニタリングに関する適切なシステムを確立していなかった。(21 CFR 211.42(c)(10)(iv))
4. 無菌製品音微生物汚染を防止するための(無菌工程及び滅菌工程のバリデーションを含む)適切な手順書を作成して守っていなかった。(21 CFR 211.113(b))
5. 容器・栓の意図する使用に合わせた洗浄、無菌製品用の滅菌や脱パイロジェンができていない。(21 CFR 211.94(c))
6. 原料のサンプルの試験をしなかった。 (21 CFR 211.84(d)(2)) 原料の各ロットに対して、使用前にすべき微生物試験をおこなわなかった。(21 CFR 211.84(d)(6))
7. 各バッチに対して、無菌またはパイロジェンフリーを評価する試験をしていなかった。(21 CFR 211.167(a))
8. 出荷前に医薬品の本質と力価の適切な試験室評価をしてなかった。(21 CFR 211.165(a))
上記4,6,7,8は、2006年10月31日のWarning letterから繰り返し観察された事項である。
◆EU Non-Compliance Report 2014/07/02
会社名:Yung Shin Pharmaceutical Ind Co Ltd(台湾)
発行当局:MHRA
査察日:2014年3月14日
非遵守製造の対象となったのは、
1)製品:無菌工程で製造された凍結乾燥製剤及び小容量液剤;
2)製造作業:原薬・添加剤・最終製品の湿熱滅菌。
非遵守事項:
湿熱滅菌工程のGMP管理(ポーラスサイクルデザイン((“..)φ:個体を滅菌するサイクルの設計)、管理とバリデーション、及び配管や容器のSIPを含む)が不足していた。GMPサーティフィケイトを発行する前に再刺さると必要とする。
コメント:
この会社は、現在EU向けに製品を製造していないので、この時点での特定の措置や取り消しなどはない。
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■ GMP情報
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◆FDAドラフトガイダンス
Current Good Manufacturing Practice — Interim Guidance for Human Drug Compounding Outsourcing Facilities Under Section 503B of the FD&C Act
◇前号掲載情報
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・特にありませんでした。
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