教育訓練整理ノート7

「模擬製造等」の「等」の部分を考えてみたいと思います。

「等」ですから、自由に考えてみましょう。なんでもありです。ただし、規制当局が受け入れてくれるものだけですが。

普通に思いつくのは、教育訓練プログラムの効果の確認で実施するような項目ですね。

  • 試験(GMPの一般教育訓練は、多分この一択しかないでしょう)
  • 口頭試問(不測の発生事象に臨機応変に対応する能力の評価はこれかな)
  • レポート(試験や口頭試問の代替法として使えますね。必ず評価とフィードバックを!)
  • 実技(手順の理解度や個人の適格性の評価に。模擬製造の一部分とも考えられます)
  • 比較実習(T検定などがよい例です)
  • その他、皆さんが考えたものはすべてこの中に入ります。

これらの方法で得た結果は、何を評価しているのでしょうか?…そうですよね。Aさんに教育訓練をした結果、Aさんは当該作業等に係る適格性があるかどうかを評価しているわけです。ひいては、または、教育訓練プログラムの品質、当該作業等に係るAさんに対して適切だったかどうかを示しています。

もし適切でないとしたら、教育訓練プログラムのどこが適切ではなかったのか? プログラムのどこを改善すればよいのか? 

それは、これらの結果からはわかりません。省令案の「必要に応じて改善を図る」には、その後のフォローアップ活動が必要になります。運用を含めた教育訓練プログラムと職員の職務遂行能力の適否に何らかの関連性を見出すことから始まります。難しいこと言っていますが、「訓練の教材がよくわからない」とか「教えてもらったとおり実行するのは無理」とか「教えてくれることが理解できない」といったことですよね。

模擬製造やその他のどの方法を使用するにしても、まずはAさん(または教育訓練を受けた職員全員)の適格性(期待する業務遂行能力)を評価することになります。これが「定期的」に行われるなら「再適格性評価」です。続いて教育訓練ブログラムの品質(適切性)を評価することになります。

教育訓練の実効性の評価には、必然的に職員の再適格性評価が含まれるということですよね。私にはそのように読めます。