ベリフィケーションとクオリフィケーション<その5>

教育訓練担当者や職場のプレーイングマネージャーは、限られた時間の中でこんなに長い説明はできません。簡潔に伝える文章を作成する必要があります。簡潔に言えば:

仮説を立てて、計画書にもとづいて確認して、結果を文書化するのが「ベリフィケーション」です。

上記と同じ方法で、さらに確認回数を重ねて、再現性を保証するのが「バリデーション」です。

さて、バリデーションが無形のものを確認するのに対して、クオリフィケーションは有形のものの仮説(仕様)を確認します。

私がまだ若い頃、1984年頃のことです。アメリカで教えてもらいました。その教育訓練担当者は、「全てがそうとはいえないが簡単に区別すると、クオリフィケーションは手で触ることができるもの、バリデーションは手で触れないものに対して実施する」と教えてくれました。

たしか、彼のバックグランドはエンジニアリングで、その後コンサルタント会社(Parexelの前身)に転職してシニアコンサルタントになったと聞いています。

彼は「人は手で触れるからクオリフィケーション、工程は手で触れないからバリデーション、でも工程の機械は手で触れるからクオリフィケーション」と教えてくれました。

すなわち、細かいことを抜きにして言えば、有形のものをバリデートするのが「クオリフィケーション」です。ですから、クオリフィケーションは再現性とライフサイクルアプローチが求められるのです。←ここちょっとややこしいですね。PIC/S GMPのANNEX 15にもFDAのプロセスバリデーションのガイダンスにも(間接的に)書いてありますよ。