GMPを勉強しよう:どうしたらわかりやすい物書きができるかな?

そろそろPIC/S GMPのYOUTUBE講座と改正GMP省令を組み合わせた訓練教材を作らなければと思いつつ、日々うつけております。コロナ禍の今がタイミングなんだろうなと思うのですが、重い腰をあげねばと、義務感ばかりが先立ちます。別に義務はないのですが(^^)

今の課題は、CGMPの各論の完全版を作ることと、上述の動画作りです。動画の方は、教育訓練の教材になるようにするには何が必要かを寝ては考え、考えては寝ています。とうとう1ヶ月過ぎました。

要は、やさしい言葉と具体的な事例なのですが、それをどこまで入れるか?が問題です。やさしい言葉は、最先端の専門用語や小難しい述語を使わないようにして、話し言葉で書くことでクリアできます。具体的な事例も同じように表現すればなんとかなりそうです。

適当な長さというのがあって、長くなれば眠くなる、短ければ具体的にわからない、という問題があります。文章の長さが問題かなと思うのです。適当な長さってどんな長さなんだろう。誰か教えてm(_ _)m 口頭なら3分程度、それを文字にすると約1000文字。3分は耐えられるが、1000文字は長いかな。

そう考えていると、だんだん書きたくなくなってくるのです。

今日は試しに、こんなことを書いてみました。

<無菌製剤製造区域の職員の要件>

 人は汚染源と言われていますので、できるだけ人が介入しない製造工程がよいですよね。適切に設計、メンテナンス、運用している無菌工程は、人の介入を最小限に抑えることができます。たとえば、アイソレータや閉鎖系のRABSなどを使用したバリア技術は、その代表例です。

 しかし、製造には人がどうしても係わらなければなりません。今のところ。それでは、どうするかということで、職員のGMP要件をレビューしていきましょう。

 無菌工程に係る作業者は、製品の無菌性を確実に維持するために、常に無菌テクニックを使用する必要があります。作業者は、適切な保護衣を正しく着用して、手順書に従って規律正しく行動できる適格性が評価された人でなければなりません。

 職員の適格性といえば、教育訓練と覚えておきましょう。人の適格性は、教育と訓練の他に経験があります。経験ははじめから持っているわけではありません。時間をかけて積み上げていくものです。しかしながら職員の適格性で経験が必要な場合もあります。無菌テクニックや複雑で難易度の高い作業などは、専門知識と経験が必要になるでしょう。その場合、どのように経験を積むのでしょうか?

 そうですね。はじめは、「見習い」のような形で補助作業から始めて、コツが掴めてきたら経験者の監督の下で作業を行い、徐々に経験を積むことになります。こう考えると、経験もはじめは訓練で身につけることになりますね。そのような経験は、証拠として記録に残しておきましょう。

 人の適格性は、厳密に言えば「教育と訓練と経験の適切な組み合わせ」ですが、直感的に教育訓練のGMP要件のことだなと思っておけばよいでしょう。

 現場で作業する人は、健康状態にも気をつけなければなりません。健康状態とは、たとえば悪寒がしたり、アレルギーの症状があったり、皮膚疾患やその他なにか変だなというような病気の症状のことです。直接医薬品に触れると品質に影響がありそうな健康状態は、特に注意しなければなりません。風邪などの感染症や、血液や微生物等の接触が懸念される外傷などは、完全に回復するまで無菌区域に立ち入らないようにしなければなりません。

 監督者は、現場で作業できる「健康状態」の人だけに立ち入りを許可する権限と責任を持っています。いわゆるアクセス制限をするということです。もちろん、適切な教育訓練を受けて適格性を評価された人であることが前提です。後者は、再適格性評価されるまでの間、変化はありません。しかし、前者は日々変化しますので、毎日健康状態をチェックする必要があります。

 一般的には、作業者が申告書に健康状態を記入して提出し、監督者が許可するという方法をとっています。