FDA Warning letter(320-18-57):OTC(フランス):出荷判定試験;コンポーネントの確認試験;品質管理部門(QCU);安定性プログラム;プロセスバリデーション

医薬品GMPに関するFDAのWarning letterを紹介します。今回の対象会社は、フランスのOTC医薬品製造施設です。

指摘は、1)出荷判定試験; 2)コンポーネントの確認試験; 3)品質管理部門(QCU); 4)安定性プログラム; 5)プロセスバリデーションに関する5項目です。

ところで、OTCの指摘事項では原料の確認試験を実施していないという指摘が目に付きますね。


WL#: 320-18-57
日付: 2018年6月8日
発行オフィス: CDER
対象会社: Biologique Recherche (B.R.) SAS(フランス)
対象品: OTC医薬品
査察期間:2017年9月18日~22日
回答受理日:2017年10月13日
GMP違反:5項目
掲載サイト: https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm610849.htm


 

<指摘事項の解説>

1.この会社は、出荷判定前に有効成分の同一性と力価など、医薬品の規格適合性を判断する適切な試験をしていませんでした。(21 CFR 211.165(a))

この会社のOTC医薬品は、有効成分の同一性と力価に関する十分な試験を実施していませんでした。今後試験をするという回答を出していますが、詳細な情報がありません。また、現在米国市場に流通しているバッチについての回顧的評価をしていませんでした。

(..)φ;流通中のバッチの回顧的評価は最も重要な対応の一つです!

 

2.この会社は、コンポーネントの同一性確認試験を実施していませんでした。また、適切な間隔で供給業者の試験結果の適切性を検証していませんでした。(21 CFR 211.84(d)(1)および(2))

OTC医薬品に使用された入荷原料の試験をせずに、適格性が評価されていない供給業者のCOAを信頼して受け入れていました。

 

3.この会社は、品質管理部門の責任と手順を手順書にしていませんでした。(21 CFR 211.22(d))

それ以外にも、手順書がありませんでしたとして、次の項目がリストされています。

逸脱調査;年次製品品質照査;回収品の取扱い;再加工と再処理;ラベルの収支照合;製造記録の作成と製造記録原本の発行;バッチ記録の承認とバッチの出荷判定。

 

4.この会社は、保管条件と有効期間を決定する適切な安定性プログラムを確立していませんでした。(21 CFR 211.166(a))

例えば、あるロットについては加速安定性試験を実施していたが、分析試験や不純物試験は実施していませんでいた。

 

5.この会社は、製造および工程管理の手順書を確立していませんでした。(21 CFR 211.100(a))

プロセスバリデーションを実施していませんでした。この警告書では、PPQ(Process Performance Qualification)という用語を使っています。簡単にいうと、プロセスバリデーションのデータ取りを行う調査で、私達がプロセスバリデーションと言っているものと同じです。

また、工程管理をモニタリングする継続的なプログラムが欠如しているとも述べています。そして、FDAのガイダンスを参照するよう勧告しています。