FDA Warning letter:CMS # 534537(米国):調査;バリデーション
FDAのWarning letterが掲載されました。米国の製剤製造施設です。指摘は、1)調査; 2)バリデーションに関する2項目です。
WL#: CMS # 534537
日付: 2018年3月26日
発行オフィス: Division of Pharmaceutical Quality Operations I
対象会社: Tris Pharma Inc.(米国)
対象品:
査察期間:2017年2月14日~3月20日
回答受理日:2017年4月7日付
GMP違反:2項目
掲載サイト: https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm603613.htm
<指摘事項の解説>
1.この会社は、バッチの失敗や不明の不一致に関する徹底した調査を行っていませんでした。(21 CFR 211.192)
製品の失敗や重篤な不良に関する苦情を十分に調査していないと指摘されています。それは、根本原因を特定し、CAPAを実施していなかったということです。今回だけでなく、2011年、2012年、2014年にも同様の観察事項がありましたので、CAPAが効果的にできていないことがわかります。
具体的には、溶出試験でOOSが出ています。出荷判定試験で2ロット、安定性試験で4ロットのOOSが出ていましたが、製造のエラーではなく、溶出試験のエラーとしていました。
2. この会社は、適切な製造および工程管理の手順書を確立していなかった。(21 CFR 211.100(a))
(“..)φ;プロセスバリデーションの指摘事項の定型文ですね。伏せ字が多くて詳細な把握はできませんが、充てんラインや残ったバルク医薬品に何か添加するようですが、そのステップでの品質への影響について評価していなかったということです。
充てんラインで●を添加していますが、変更管理を行った際に、●だけを評価した云々となっていて、変更時のバリデーションが足りなかったことが伺えます。その後、充てん作業の最後に●を使用したことに起因する過力価の製品ができています。
(“..)φ;評価不足が不適切な結果を産んだ例ですね。