GMPを勉強しよう-73-MHRA データインテグリティのガイダンス 2018年(6.3)

Metadata (メタデータ)

メタデータの定義は、基本的に変わりません。ただ、「例えば、監査証跡」という言葉が追加されました。メタデータは、「他のデータの属性を記述して、文脈と意味を提供するデータである」と定義しています。「典型的には、これらは構造、データの要素、データ間の関係やその他の特性を記述するデータである」として、例えば監査証跡のようにと言葉を添えています。また、データが個人(または、自動的に生成された場合は、オリジナルのデータソース)に帰属することを可能にすると、メタデータの役割を述べています。

メタデータは、オリジナルの記録の不可欠な部分を構成しています。メタデータが提供する文脈がなければ、データは意味を持たないとも言っています。

(“..)φ;それだけ重要なデータです。ここで2つ例をあげて説明しています。理解しやすくするために、原文で見てみましょう。

2つの例は、どちらも「3.5」と入力されています。「3.5」だけでは、前述のとおりデータは意味を持たないと言っていいでしょう。3.5mgなのか、3.5分なのかわかりません。3.5の周りにある記述がメタデータとなります。これによって、事例1と2の意味がわかり、区別することができます。

(“..)φ;メタデータをイタリック体で示します。

例1
sodium chloride batch 1234, 3.5mg. J Smith 01/Jul/14
塩化ナトリウムのバッチ番号1234を3.5mg、スミスさんが実施した日付が書かれています。

例2
Trial subject A123, sample ref X789 taken 30/06/14 at 1456hrs. 3.5mg. Analyst: J Smith 01/Jul/14
サンプルA1234で、参照番号X789を2014年6月30日14時56分に、3.5mg採取した分析者はスミスさんで2014年7月1日に実施したということになります。