GMPを勉強しようー19ーデータインテグリティのレビューテクニック

欧米ではGMP監査員にデータインテグリティのレビューテクニックが求められています。インドなどの会社でデータインテグリティに関する問題が多発しているため、監査員はデータインテグリティのレビュー能力を有する人が望ましいと欧米当局は発信していますね。

データインテグリティの問題は、新しい問題ではなく、昔からありました。

オフレコ

FDAの査察官の査察テクニックにも見られます。たとえば、FDAの査察官は些細なことで同じことを言葉を変えて、日を変えて、相手を変えて何回も質問します。

このようなことを取り上げて、「『重箱の隅をつついている』と誰かが講演で話していた」と知り合いから聞いたことがあります。しかし、元FDA査察官の私のパートナーからは、「FDA査察官は些細なことを何回も聞いて、この会社は、この人は、質問に正直に答えているかを確かめているのだ」と教えてもらっていました。「日本ではそんな風に伝わるんだ」と思ったことがあります。

日本では受け入れにくい査察アプローチかもしれませんが、データインテグリティのレビューには必要なテクニックです。そろそろ、このようなテクニックを学んでもよい時期になったのではないかと思います。

パートナーのジョンリー氏は、今年は5月に来日予定です。例年通り、公開セミナーを開催する予定です。今年は、「データインテグリティ」やそれ以外の「FDA査察官の査察テクニック」に関するショートセミナーを企画しようかと思っています(未定です)。

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 データインテグリティのタイトル

data integrity

 トレーニングモジュール「データインテグリティ」のスライド83枚(2015年現在)