Warning letter# 13-ATL-17(その2)

WL#:13-ATL-17の続きです。

今回はプエルトリコ工場の指摘事項です。ここではフィルター供給者の欠陥製品によって、最終製品が不良となった例を紹介します。調査が遅れたのか、なにがあったのか分りませんが、外部業者とのコミュニケーションの重要性を感じる指摘事項です。

最近のWarning letterには、リスクという言葉が多く出てきます。供給業者とのコミュニケーション同様注目したい点です。

◇Puerto Rico工場

1. Your firm failed to thoroughly investigate any unexplained discrepancy or failure of a batch or any of its components to meet any of its specifications, whether or not the batch has already been distributed (21 CFR 211.192).

指摘内容:a. 微生物の定期試験でバッグのリークがあったことに対する不適合調査報告書#81986を作成した。その調査は接続部品のメンブランの不良(強度が弱い)がバッグのリークの根本原因であると結論づけた。参照された調査によると、((“..)φ;メンブラン)供給業者の製造工程で機械に問題が生じた結果、閉鎖用の部品の不良につながった。その調査は、少なくとも出荷された39ロットの最終製品に、影響があることを特定していた。貴社は影響のあったロットを隔離し、参照されたロットにおけるバッグの閉鎖システム不良の影響を評価するために、サンプリング/調査のプロトコルを作成した。調査プロトコルにしたがって試験した製品のロットは、設定した○○の合否判定基準に適合しなかった。この結果をもとに、少なくとも25ロットの在庫を廃棄した。

FDAが期待する対応:a. ((“..)φ;上記はよかったのですが)貴社はすでに市場に流通した(少なくとも27ロットの)影響を受けた製品のリスク低減化の行動をとらなかった。貴社の意思決定は、製品不良を評価し、患者へのリスクが低いと判断した医療リスクアセスメント(Medical Risk Assessment:MRA)に基づいている。貴社のMRAは、青色キャップでシールされているため、栓の不良があっても製品の無菌性は損なわれないと結論付けた。貴社の評価によれば、「メンブランがリークしたとしても、キャップが製品の無菌性を(使用するまで)保つ」((“..)φ;ということになる)。しかし、貴社は青色キャップの取り付けが不適切であるという苦情を数件受けている。一つの苦情は、バッグの約30%の青色キャップがポートに接触していないか、かろうじて接触していて、しばしば落ちていたと報告している。したがって、青色キャップが汚染の追加的バリアとして信頼できるという仮定と、製品の無菌性と患者の安全は損なわれないという結論は、キャップの不適切なフィッティングがあるため、正当な根拠とはならない。メンブランの不良に関する貴社の評価は、青色キャップの欠損も含めて、容器施栓系の完全性に関連する共通した欠陥とみなすべきである。貴社は、FDAがこの問題を提起した後で、影響を受けた製品の回収を開始した。このレターの返信で、これらの不良の根本原因をどのように是正するか、製造の堅牢性を改善するための計画も含めて述べてください。