GMPを勉強しよう(深堀りGMP4)逸脱に関する解釈

「あれ、同じようなこと書いているな」と思いました。じほうの「GMP逸脱管理」という本です。私は「逸脱」の適用範囲を誤解している場面に何回か遭遇しました。それと同じようなことが書かれていました。

「製造部門の責任者は『手順書からの逸脱に相当しない』と考え、品質部門に報告しなかった。(日本PDA製薬学会関西勉強会「GMP逸脱管理」じほう、平成24年3月31日) これは「原薬中間体移送中のポンプの故障」に関する記述です。

ブログを書くにあたって、正確を期したかったのですが、仕事部屋を探した結果見つけることができませんでした。本の置き場が3箇所あって、レンタル倉庫の中なのか、あるいはすでに処分してしまったか、わからずじまいです。じほうとPDA関西勉強会の方には申し訳ないのですが、昔のメモを頼って引用しました。

この本の出版当時のGMP省令の内容は、今と同じです。次のような内容です。

省令15(1)
「第十五条 製造業者等は、製造手順等からの逸脱(以下単に「逸脱」という。)が生じた場合においては、 あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に上げる業務を行わせなければならない。」

先の製造部門の責任者は、条文の「製造手順等」を「製造手順書」と勘違いしたのでしょう(パッと見、字体はよく似てますね)。私の経験では「手順書からの逸脱だけが対象だ」と主張する○○管理責任者の方が多くいらっしゃいました。明らかに条文とは異なるのですが、なかなか理解していただけません。

その場合、条文を示せる状態なら、条文を見せて「製造手順等」と「製造手順書」の違いを説明するとよいかもしれません。

このような誤解をする人たちは、そして自分の考えが正しいと信じて、助言を受け入れられない人たちは、かなり勉強されている人たちかもしれません。経験上、自発的にGMPを勉強している人たちばかりでした。それだけに「その才能もったいないな」と思うこともあります。自分の考え違いかなと思って読み直したり、考え直したりできると、このレベルから飛躍できるのになと思うことがままあるのです。

そんな勉強家の方は、もしかしたらPIC/S GMPの条文を読んで理解しているのかもしれないと思いますよね。PIC/S GMPを見てみましょう。

PIC/S GMP Part IのGlossayには、"deviation"は載っていません。しかし、条文には"deviation"を含む16の文章が存在します。用語の意味するところ、またはその用語に関連する要件を調べるときに、「検索機能」はとても便利です。