FDA Warning Letter(320-18-75) : OTC(インド);プロセスバリデーション;試験法のバリデーション;機器のクリーニング

今年度は残すところ後4日です。これまでにCDERから出された75通のWarning letterが掲載されました。今回報告するのは、75番目のWarning letterです。

今回の対象会社は、インドのOTC医薬品製造施設です。

指摘は、1)プロセスバリデーション; 2)試験法のバリデーション; 3)機器のクリーニングに関する3項目です。

FDA-483 に対する回答に、完了までの時間枠(スケジュール)や完了までの暫定的な保証について詳しい計画がなかったため指摘されています。

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WL#: 320-18-75

日付: 2018年9月11日
発行オフィス: CDER
対象会社: Wilson Medicine Company(インド)
対象品: OTC医薬品
査察期間:2018年2月26日~3月1日日
回答受理日: 2018年3月16日
GMP違反:3項目
掲載サイト:

https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm621038.htm
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<指摘事項の解説>

1. この会社は、製品の規格を保証できる製造及び工程管理の手順書を確立しませんでした。(21 CFR 211.100(a))

(..)φ;原文はもっと細かい書き方になっていますが、この文言とセクション#は、プロセスバリデーションの不備を示す時に使われます。

OTC医薬品のPPQ(プロセス・パフォーマンス・クオリフィケーション)に失敗しました。すなわち、製造工程に再現性があり、医薬品を一貫して生産できるように管理されていることを証明できませんでした。また、機器の適格性評価も行っていませんでした。

この会社は、プロセスバリデーションと機器の適格性評価の計画書を作成する回答していますが、詳細に書かれた計画書を提出できなかったため、回答不十分と判断されました。

(..)φ; 回答の時点で計画書を提出すべきでした。「これからやります」という回答では、どのようにするのか、果たしてその方法は正しいのかということを、FDAは判断できません。

FDAは、プロセスバリデーションのガイダンスを参照するように勧告しています。

 

2. この会社は、試験法の真度、感度、特異性、再現性の確立と文書化に失敗しました。(21 CFR 211.165(e))

(..)φ;こちらは、分析法のバリデーションに関する指摘です。

出荷判定のために実施している試験法は、バリデートされていませんでした。または、あるものはベリフィケーション、あるものはUSP試験法に準拠していなかったことを括弧書きしています。

この会社は、5月20日までに分析法のバリデーションの計画書を作成することを約束しましたが、バリデーションの予定((..)φ;時間枠と表現しています)とそれまでのアクションプランを示さなかったため、不適切を判断されました。

 

3.この会社は、機器のクリーニングとメンテナンスの手順書を確立し、それに従っていませんでした。(21 CFR 211.67(b))

交叉汚染を防止するための、汎用製造装置のクリーニング手順のバリデーションを実施していませんでした。

この会社は、製造装置のクリーニングバリデーションの計画書を作成すると回答しましたが、その時間枠と、それまでの機器のクリーニングを保証する計画を提出しなかったことで、不適切と判断されました。