FDA Warning letter(320-18-32):OTC(スペイン):出荷判定試験;供給業者の試験結果の信頼性;安定性試験;プロセスバリデーション
医薬品GMPに関するFDAのWarning letterを紹介します。今回の対象会社は、スペインのOTC医薬品製造施設です。指摘は、1)出荷判定試験;2)原料等の試験と信頼性のバリデーション;3)安定性試験;4)プロセスバリデーションに関する4項目です。
WL#: 320-18-32
日付:2018年2月12日
発行オフィス: CDER
対象会社: Casmara Cosmetics, S.A.
対象品: OTC医薬品(スペイン)
査察期間:2017年5月29日から31日
回答受理日:2017年6月8日
GMP違反:4項目
掲載サイト:https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm597084.htm
<指摘事項の解説>
1.各バッチの出荷判定に関する試験が適切に実施されていませんでした。(21 CFR 211.165(a))
OTC医薬品(●ローションなど)は、APIの試験をせずに出荷されました。
2.少なくも年1回、医薬品の原料などの試験を実施していませんでした。さらに、この会社は供給業者の試験結果を活用していたようですが、その信頼性のバリデーションを実施していませんでした。
(211.84(d)(l) 、 (2))
中には、入荷時の確認試験を行っていないものもありました。
3.保管条件や有効期間を決定するための安定性試験が適切に行われていませんでした。(21 CFR 211.166(a))
ある種の安定性データはあるものの、APIの試験をしていなかったので、安定性試験は不適切であると指摘されています。
4.製造した製品の品質を保証するように計画された手順書を確立しませんでした。(21 CFR 211.100(a))
((“..)φ:ちなみに、この書き方はプロセスバリデーションの不備を指摘するために使われている表現です。)
プロセスバリデーションができていませんでした。