FDAドラフトガイダンス要旨-分析手順のバリデーション #5

ドラフトガイダンス要旨:Guidance for Industry Analytical Procedures and Methods Validation for Drugs and Biologics, February 2014

(“..)φ:本文の「~べきである」は、原文が“should”で表現されていることを示しています。

Ⅳ. 分析手順の内容

貴社は、適格な(competent)分析者が必要な条件を再現し、合否判定基準内の結果を得ることができる十分詳しい分析手順を記述すべきである。また特別な注意を要する分析手順の側面も記述すべきである。分析手順は、FDAの認めるソース(例えば、USP/NF,AOACインターナショナル)を参照してもよい。ただし、参照した分析手順はその方法が許す範囲を超えて修正されていないこと。その他の刊行物を参照した手順は、十分詳細に提示すべきである。 以下は、分析手順のが含むべき必須情報のリストである。

 A. 原理/範囲

分析試験/技術(分離、検出など)の基本原理の説明;

対象分析物(target analyte)と検体のタイプ(例えば、原薬、医薬品、不純物または生体液中の化合物)

 

B. 機器/装置

全てクオリフィケーションされた装置とコンポーネントが求められる(例えば、機器のタイプ、検出器、カラムのタイプと寸法と代替カラム、フィルターのタイプなど)。

 

C. 操作パラメータ

分析で重要な、クオリフィケーションされた最適なセッティングと範囲(許容可能な調整)(例えば、流量、コンポーネントの温度、ランタイム、検出器のセッティング、グラジエント、ヘッドスペースサンプラー)。適用可能なら、実験の構成とパラメータを組み込んだ図を使ってもよい。

 

D. 試薬/標準品

以下をリストすること。

  • 薬品のグレード(例えば、USP/NF、米国化学会、HPLC用またはGC用、防腐剤無添加)
  • 起源(例えば、USP標準品または適格性評価済み自家製標準品)
  • 状態(例えば、乾燥、未乾燥など)と濃度
  • 標準品の力価(purity correction factors)
  • 保管管理
  • 安全な使用の手引き(現行の安全データシートによる)
  • バリデートされた期間または使用期間

モノクローナル抗体、ポリクローナル抗血清、細胞などの生物学的試薬は、広範なクオリフィケーション手順を分析手順の一部に含める必要がある。