GMPを勉強しよう-61-MHRA OOSガイダンス 2018年
PhaseⅠbで分析者と監督者がチェックリストを使って調査することになっています。そのチェックリストを紹介します。
OOSの処理手順は、FDAのガイダンスとMHRAのガイダンスに詳しく書かれています。これらのガイダンスのどちらをフォローするかは、皆さんの裁量で判断されるとよいでしょう。どちらのガイダンスをフォローしても、だいたい同じ結果になります。
どちらかというと、MHRAのガイダンス(2018年)のほうが具体的で理解しやすいかもしれません。また、日本はPIC/S GMPを参考にしていますので、EU加盟中のMHRAのガイダンスは、FDAのものに比べて効率的な取り組みになるように思います。
MHRAは、「このOOSのガイダンスはFDAのOOSのガイダンス(2006年)を補完するものである」と述べていますので、このガイダンスに従うことで、FDAの要件を満たすことができるかもしれません((“..)φ;個人的な意見で断定はできません)。
そのためには、このガイダンスを正しく解釈することが大切です。そのためにも、FDAのOOSのガイダンスは一読されておかれることをお勧めします。
MHRAのガイダンスは、パワーポイントのスライド形式で発表されています。初版が2013年8月28日に刊行され、2018年2月26日に最終更新されたガイダンスが現行のものとなっています。
入手先:https://www.gov.uk/government/publications/out-of-specification-investigations
蛇足が多くなりましたm(_ _)m それでは、チェックリストを御覧ください。
チェックリスト |
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正しい試験法に従ったか。例えば、試験法の改訂番号。 |
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正しいサンプルを採取/試験したか(正しい場所から採取したかラベルをチェック)。 |
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サンプルのインテグリティが維持され、正しい容器と管理チェーン(に異常な事象や問題はないか)。 |
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使用前にサンプル容器はどのように保管されていたか。 |
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正しいサンプリング手順を守ったか。例えば、手順書の改訂番号。 |
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サンプルの汚染が試験中/再試験中に発生した可能性の評価(例えば、サンプルが空気に暴露されたまま、または無人の状態で置かれていなかったか)。 |
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試験に使用した全ての機器は、校正日の範囲にあるか。 |
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機器のログブックのレビュー。 |
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適切な標準品が試験に使用されたか。 |
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標準やコントロールは、期待通りの能力だったか。 |
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システム適合性の条件を満たしたか(分析前と分析中)。 |
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正しく清浄なガラス器具を使用したか。 |
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正しいピペット/メスフラスコの容量を使用したか。 |
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正しい規格を適用したか |
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培地/試薬は手順にしたがって調製したか。(有効期間内だったか、固体や溶液の目視検査で正常または異常な外観だったか) |
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データは合格基準を満たしたか。 |
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分析者はその試験法の訓練を受けているか。 |
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正しい手順の知識を査定するために分析者にインタビューする。 |
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クロマトグラムやスペクトラを含む生データの検査;異常または疑わしいピークやデータはないか。 |
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この分析で、以前に問題はなかったか。 |
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その他の潜在的な試験/活動への干渉が、試験の時点で発生していないか。 |
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試験を実施した区域の環境温度/湿度に問題はなかったか。 |
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同じ分析セットの範囲内で実施された他のバッチのデータのレビューをする。 |
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試験中のマテリアルのバッチで得られた他のOOS結果を検討する。 |
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試験法のバリデーションを評価する。 |
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微生物分析に関する追加検討事項
期待通りの場所から単離 したか(グローブのダブマーク、SAS接続のくぼみ、フィルターの膜など)。 |
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サンプル培地は完全だったか(平板にクラックはなかったか)。 |
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同じ時に実施した、環境管理を含む他の試験で汚染はなかったか(関連する試験)。 |
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ネガティブ/ポジティブ・コントロールは満足できるものだったか。 |
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正しい培地/試薬を使用したか。 |
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サンプルは完全か(リークしていないか)。 |
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サンプルは正しく保管されていたか(冷蔵)。 |
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サンプルは試験する前に正しい時間を保っていたか。 |
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培養条件は満足できるものか。 |
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観察時点でサンプルを記録するために写真を撮ったか(平板、グラム染色、その他関係すると思われるものを含む)。 |
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