GMPを勉強しよう(深堀りGMP2)-解釈のためのツール
私たちはこどもの頃に、交通信号の意味を習いました。青は進め、赤は止まれ、黄色は注意して進めでしたね。
おとなになった今、どのように解釈していますか?
ところで教習所の教材以外に、道路交通法施行令を読んだことありますか?そこには子供の頃に習った意味とは異なる、信号機の「青色の灯火」の正式な意味が書かれています。
青は「進め」ではなく、本当は「進むことができる」でした。大きな違いですね。場合によっては進まなくてもいいわけです。だから、青信号のときに横断歩道の前で立ち止まっていても、おまわりさんに怒られないのです。
ちょっと例が悪いかな。こじつけちゃうと、規則を正しく解釈するためには、簡単な教材と人の説明を聞くだけでは不十分かもしれないということです。
「進め」と「進むことができる」は、「手順」と「手順書」と「手順書等」ぐらいの違いがあります。GMPも本当の解釈をするためには、教育訓練の教材(GMP概論)だけでは十分ではありません。
しかし、GMP概論だけで大概は理解できます。青信号の前で立ち止まっていても怒られないことを知っているように、GMPの取り組み方を体験的に知っているからです。より深く理解することに興味がなければ、もしくは時間がなければ、そのままでも事足りてしまいます。これが問題なんです。現場の方はともかくとして、教育訓練に係る方はこれではまずいですね。
もしかしたらもっと勉強が必要かもしれない。それは社内外の教育訓練を通して学ぶことではなく、多分自発的で個人的な勉強です。
GMP省令の解釈を勉強するには、最低限「GMP省令」、「逐条解説」、「事例集」、「PIC/S GMP」を読み込む必要があるでしょう。
できれば、PIC/Sの「AIDE MEMOIRE」、「Guidance」、「ANNEX」、「Recommendation」、「Question & Answer」やFDAの「CGMPおよびPreamble」、「Q&A」、「Guidance」、「査察ガイド」も読むといいと思います。GMP省令の要件をより確実に解釈できるようになるからです。これは努力次第ですが、経験上そのように思います。
これらの文書はインターネットでダウンロードできます。とりあえず揃えておきましょう。