EUGMP Ch.3:2013年7月改定予定の内容
EUGMPのChapter 3,5,6,8の改訂版が2013年1月17日に発表されました。発効予定が6ケ月後ですので、7月に施行されるものと思われます。もうすぐですね。まず、Chapter 3の改定内容を紹介します。
改定の趣旨:
今回の改定は、交叉汚染防止に関するガイダンスを追加するためにおこないます。Chapter 5も同様に改定されます。ここでは、毒物学的評価に関して補完しています。
改定は、発行日から6ケ月後ですので、7月に発効予定です。
今回改定されたのは、製造区域の項目3.6のみです。私たちのアップデート作業は、旧版の3.6を以下の文章に入れ替えれば完了です。改定案の原文と日本語要旨を認めます。
Production Area
3.6 Cross-contamination should be avoided for all products by appropriate design and operation of manufacturing facilities. The measures to prevent cross-contamination should be commensurate with the risks. Quality Risk Management principles should be used to assess and control the risks. Risk assessment should include among other parameters a toxicological evaluation of the products being manufactured (see Guideline on setting health based exposure limits for use in risk identification in the manufacture of different medicinal products in shared facilities).
Dedicated facilities are required for manufacturing when a medicinal product presents a risk:
a) Which cannot be adequately controlled by operational and/ or technical measures or
b) Scientific data does not support threshold values (e.g. allergenic potential from highly sensitising materials such as beta lactams) or
c) Threshold values derived from the toxicological evaluation are below the levels of detection
Further guidance including some exemptions could be found in Chapter 5 and in Annex 2, 3, 4, 5 of the EU detailed guidelines on GMP and the guideline on setting health based exposure limits for use in risk identification in the manufacture of different medicinal products in shared facilities.
・交叉汚染:適切な製造施設の設計と作業で、すべての製品に対して交叉汚染を回避すべきである。
・方法:交叉汚染防止の方法は、リスクに釣り合ったものにすべきである。
・リスク:リスクマネジメントの原則を、リスクのアセスメントとコントロールに用いるべきである。((“..)φ:リスクの用語がカタカナなのでカタカナばかりになりました)リルクアセスメントは、他のパラメータで製造された製品の毒物学的評価を含めるべきである。((“..)φ:交叉汚染の可能性がある製品のリスクも評価すべきであることを述べています。その際参照すべきガイドライン(現在ドラフト)は、以下のアドレスにあります。このガイドラインは、実質的に3.6とセットの要件と考えるとよいですね。)
http://ec.europa.eu/health/files/gmp/2013_gmp_pc_en.pdf
・a)~c)のリスクがある医薬品の製造は、専用施設が必要である。
a)作業や技術的な手段によって適切に管理できない;
b)閾値を裏付ける科学的データがない(例えば、ベータラクタムのような高感作性物質によるアレルギーの可能性);
c)毒物学的評価から求めた閾値が検出レベル未満である
Chapter 5とAnnex 2, 3, 4, 5で、適用除外についても述べている。
(“..)φ:このセクションの旧版は、封じ込めについての要件が書かれていました。具体的な製品(ペニシリン、生物学的製剤、ある種の抗生物質、ホルモン、細胞毒、高活性医薬品および非医薬品)が削除され、毒物学的なリスクアセスメントをすることを求めています。ガイドラインを読んで、手順書を作成する必要があるでしょう。