FDA Warning letter(320-19-01):無菌医薬品(韓国):製造手順の遵守;環境モニタリング;データインテグリティ;コンピュータシステムのアクセス権限

2019年度のCDERの警告書第1号です。今回の対象会社は、韓国の無菌医薬品製造施設です。

指摘は、1)製造手順の遵守; 2)環境モニタリング; 3)データインテグリティ; 4)コンピュータシステムのアクセス権限に関する項目です。


WL#: 320-19-01

日付: 2018年10月3日
発行オフィス: CDER
対象会社: Hanlim Pharm Co., Ltd(韓国)
対象品: 無菌医薬品
査察期間:2018年1月29日~2月6日
回答受理日:2018年2月21日
GMP違反:4項目
掲載サイト: https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm622860.htm


 

 

1.この会社は、無菌医薬品の微生物汚染を防止するように設計された適切な手順書に従っていませんでした。これは、すべての無菌及び滅菌工程のバリデーションも含まれます。(21 CFR 211.113(b))

セットアップと無菌溶液の充填中に、この会社の作業員は無菌的な実践ができていませんでした。充填区域セットアップで、ISO-7とISO-5の間の●を触っていました。

(“..)φ:なにかバリアーのようなものなんでしょうね。カーテンかRABSのドアでしょうか?

そのときに、手を消毒しなかったようです。また、1月30日には90分の間に10回以上、ボトルのつまりを解消する作業をしていました。操作の際に体を傾けて、オープンのボトルの上に頭や体がかぶさったようです。そのボトルは、取り除かれることはありませんでした。

この会社の回答は、作業者の訓練について述べていますが、充填ラインの設計を評価していない点で、回答不十分を判断されました。メディアフィルとスモークスタディで充填ラインの変更をクオリファイするための詳細な計画が提出されていませんでした。また、作業者のトレーニングの詳細についても書かれていませんでした。

(“..)φ;「メディアフィル」って、懐かしい響きですね。

 

2.この会社は、無菌工程区域の適切な環境モニタリングシステムを確立していませんでした。(21 CFR 211.42(c)(10)(iv))

この会社は、充填エリアの生菌数のルーティンのモニタリングを実行していませんでした。環境モニタリング用の平板の横で、微生物の発育を抑制する●を噴霧していました。さらに、無菌製造のセットアップを行なっていた人のモニタリングも実施していませんでした。

このように不十分な環境モニタリングは、微生物汚染レベルを過小評価する可能性があると、FDAは懸念しています。

 

3.この会社は、試験記録に完全なデータが含まれていませんでした。(21 CFR 211.194(a))

査察官が、分析者とチームリーダーが日付をさかのぼって記録して、署名していたことを観察しています。また、セトルプレートの計数する前に試験結果を記録していることも観察しました。査察官の質問に対して、分析者は平板の菌数データは、誤って省略されていると答えています。

(“..)φ;FDAは、GDP(good documentation practices)に対する注意が足りないと言っています。

 

4.この会社は、権限所有者のみが記録の変更をすることを保証するための、コンピュータ関連システムに対する適切な管理をしていませんでした。(21 CFR 211.68(b))

品質管理チームリーダーの3人は、HPLCのソフトウェアのシステム管理者の権限を持っていました。この人達は、GMPデータをレビューして承認する人たちなので、ファイルの削除や修正を行えるアクセスレベルは避けるべきです。さらに、試験室ソフトウェアシステムのうちの2つは、分析の日時を変更できるように、ロックが解除されていました。

この会社は、2016年7月の査察でも管理不十分と指摘されています。